モザンビーク(以下「モ」国)の農業部門はGNPの約27%、総輸出額の約10%を占め、労働人口の約80%が従事している。一方、「モ」国で農耕可能とされている国土面積は3,600万ヘクタールであるが、このうち実際に耕作されている面積は約16%の570万ヘクタールにとどまっている。特に同国北部に広がる熱帯サバンナ地域は、一定の雨量と広大な面積を有する農耕可能地に恵まれており、農業生産拡大のポテンシャルは高いと考えられている。しかしながら、同地域の多くでは粗放的な農業が営まれており、自給作物、商業作物ともに生産性は高くない。また、中・大規模農家であっても用いられている農業技術は限定的であり生産性は高い…