ビクトリア湖に流入するニャンド川では、3月から5月及び11月の雨季に洪水が頻発していて、主要産業である農業の障害となっています。また、気候変動の影響により、ビクトリア湖の周辺地域において日降雨量が50ミリメートルを超過する降雨日数の増加が指摘されていて、洪水管理体制の構築が必要となっています。
JICAでは2006年から2008年にニャンド川流域の洪水対策のマスタープラン調査を行い、道路の嵩上げや堤防改修などの構造物対策に加えて、コミュニティをベースとした洪水対策事業の実施を提案し、5村落でパイロットプロジェクトを実施しました。
本プロジェクトではニャンド川流域の24コミュニティにおいて、ハザードマップ作成、防災訓練実施、小学生への洪水対策教育(寸劇や教科書配布)、避難所建設、避難路建設など、コミュニティをベースとした洪水対策事業を行っています。構造物による洪水対策のみならず、啓発活動や防災訓練といったソフト面にも注力した活動を行っています。