ソーシャルビジネスアワードで最優秀賞を受賞した「世界ふしぎの森発見VR」のアイデアが作品となり、大日本印刷株式会社(以下、DNP)とのコラボレーションで「エコプロ2017」において紹介されました。その背景と経過を紹介します!
第2回オフィシャル特派員としてインドネシアの視察の旅から帰国して約10日後、お台場で開催された「グローバルフェスタJAPAN2017」において、360度VRを用いた森林保全のビジネスアイデアを発表した特派員の2名(赤塚さんと黒岩さん)。彼らの後は、DNPのステージでした。
両者のステージ終了後、特派員の発表内容に興味を持ったDNPのCSR・環境部門の担当者2名が、ステージ裏にいる赤塚さんと黒岩さんのところに声をかけたことからこの企画が動き出しました。
DNPは、12月に開催される「エコプロ2017」でVRを用いた企画を考えており、特派員のVR企画に関心があるとのこと。その場で名刺交換をし、後日DNPの担当者から特派員の2名に連絡がはいり、打ち合わせをすることになりました。
打ち合わせでは、まず特派員の2名からソーシャルビジネスアワードについて、そしてインドネシア視察について説明を行い、次にVR企画を説明しました。その後、DNPの担当者の方々からVR企画に対する感想をいただきました。
DNPは、情報の編集技術に強みを持っており、一般の人が撮ったVR映像を、どのように面白く編集加工できるかに関心があるとのこと。そこで、DNPが「エコプロ2017」で紹介するVRの素材として、特派員が撮ったインドネシア視察時の映像・写真素材を貸し出すことになりました。
VR映像の制作に特派員2名も参加し、映像・写真の選定、ナレーション文章の提案を行いました。また、「視察した本人の声の方がVR体験者に響く」というDNPの意見をうけ、特派員がナレーションを担当することに!素人がナレーションを担当していいのだろうか・・・と若干不安気味な特派員でしたが、スタジオで収録を行いました。出来上がりは・・・!?
(最後に特派員のナレーションも含まれているVR映像のリンクがあります)
いよいよDNPブースで特派員が撮影したデータを用いたVR映像が公開!エコプロ最終日の12/9(土)には、一部時間帯で特派員2名がVRコーナーに立ち会い、呼び込みをしたり、体験者に感想を聞いたりもしました。
VR体験者に特派員が「パネルの人は私たち。私たちが撮った映像で、私たちの声だよ」と伝えると驚く体験者や、「もう一度やりたい」と、2回目の視聴を行った男の子も。
VR体験者からは、「おもしろかった」「よかった」、「実際に熱帯林に昔行ったことがあるが、それを思い出した」という声や、「泥炭のことを初めて知った」、「自然の大切さがわかった」等の感想がありました。ソーシャルビジネスアワードが目指した"森から世界をかえる"第一歩にもなったと思われます。
公開された映像は、サイト下部にありますリンクから視聴が可能です(VR視聴用のヘッドセット(単眼用)があると、より没入感のある体験ができます)。インドネシアの熱帯林の中と泥炭地帯を体感できる2分のVRコンテンツとなっており、緑豊かな森の中にいる感覚を得ることが出来るとともに、川を上って泥炭地帯を探検した気分を味わうことが可能です。
最後に特派員からの感想をお伝えします。
赤塚さん
グローバルフェスタでDNP様からお声がけいただいたことをきっかけに、「エコプロ2017」という場で、多くの方に私たちが見たインドネシアの熱帯林を見ていただくことができました。私たちが考えるVR企画の背景にあることは、熱帯林への関心が一般的に低いことです。その関心を高めるための方法として、VRを通じて熱帯林の中にいるかのような体験を得てもらうことが企画の出発点です。今回のDNP様との連携により、この目的に近づくことができたと思っています。
また、自分たちがブースに立ち、体験者の声をきくことができた点は、今後、企画を深めていくうえで参考になりました。ナレーションまで務めさせていただき、ここまで形にしていただいたDNP様には感謝の言葉しかありません。
黒岩さん
実際に私たちがインドネシアで撮影した360度VR映像が、コンテンツとして形になったことを非常に嬉しく思っています。グローバルフェスタでお声掛け頂き、VRコンテンツを作成いただきましたDNP様に、大変感謝しております。
今回の「エコプロ2017」で発表したコンテンツは、2分で熱帯林の大切さを伝えるメッセージ性が強いコンテンツです。体験された方から「自然の大切さがわかった」との声を頂けたことから、VRの可能性を感じるとともに、熱帯林の重要性を多少なりともお伝えできたようで嬉しく思っております。一方で、ビジネスとして、熱帯林VRを進めていくためには課題は多く、コンセプト、ターゲット、コンテンツの内容や長さをよく検討する必要があると感じました。今回の「エコプロ2017」を踏まえて、アイデアをブラッシュアップしていきたいと思います。
お二人から : 今後について
今回作成して頂いたコンテンツを体験してもらう機会を模索したいと思います。学校や環境関係のイベント、ワークショップ等で体験してもらうことで、国際課題である森林保全の問題を考えるきっかけを提供できればと考えています。もう一方で、私たちが考えたビジネス案そのものの実現ができないかも模索しています。そのために、企画内容を知っていただき、興味を持っていただける企業、団体との接点を持つことができればと考えています。