『森から世界を変える
ソーシャルビジネスアワード』
ビジネスアイデア紹介

「ごちそうさま」で世界をきれいに

... 企画書より

【提案者】
小出将宏さん


【想定した対象地域】
森林を持つ途上国全般

【解決を目指す課題と目標】
途上国での違法伐採問題と先進国での木材需要問題を同時解決し森林を保全する


【プレゼンテーションの概要】

熱帯地域の途上国では無秩序な伐採による森林の減少がおきている国も多い一方で、日本では木材の価格下落とそれに伴い森林の経営が行き届かないといった問題がおきています。そこで日本と途上国の森林問題の同時解決を目指して、日本での木材需要を促進するビジネスを提案します。

たとえば、海外の水不足が深刻化している国では、皿を洗う際に紙ナプキンで一度、下拭きをしてから水洗いをする文化があります。一例としてオーストラリアではレストランに来たお客さんに紙ナプキンでお皿を拭いてから退店してもらうことで、皿洗いでの水資源を節約しているといった活動があります。

そこで日本の安価な間伐材でかわいいデザインの紙ナプキンを製造し多くの飲食店へと導入をはかり、異文化理解の一環として節水や森林保全への理解促進を目指します。先進国で木材の地産地消ができれば、途上国からの木材輸入への割合が減少し、その結果無秩序な森林の伐採減少に貢献します。さらには、紙ナプキンを製造・販売した利益の一部を途上国の森林保全の活動費に回します。

まずは学生団体による、大学の食堂等でのトライアルを実施し、食堂を利用する学生がかわいい紙ナプキンを使っている状況の自撮りを楽しみ、それをSNSで拡散してもらうことでこのビジネスの宣伝を行い、全国展開へとつなげます。


講評

REDD+プラットフォーム事務局講評

自国の木材(間伐材)を使った紙ナプキンの需要増により、輸入材を減らしていくという発想が面白いです。店としては節水効果と同時に、環境に優しい「エシカルレストラン」であるというPR効果も得られますし、取り組んでみる価値がありますね。また、実際にオーストラリアの事例紹介を組込んだことで、紙ナプキンを使っての節水のイメージも具体性が増しています。森林保全と同時に、節水という環境保全も盛り込んだ点が他のアイデアとは一味違った点となっていると思います。