『森から世界を変える
ソーシャルビジネスアワード』
ビジネスアイデア紹介

インドネシアにCLTを

... 企画書より

【提案者】
浦道雄大さん、阿施光香さん


【想定した対象地域】
インドネシア

【解決を目指す課題と目標】
木造住宅の付加価値を高めることで木材需要の創出を行い、熱帯雨林を保護する


【プレゼンテーションの概要】

インドネシアのスマトラ島などではこの30年間で森林面積が半分以下に減少しています。その主な原因は木材の伐採ではなくプランテーションや農牧場への転換です。そこで私たちはインドネシアでCTL技術を使った木造住宅の建設ビジネスによって木材需要を喚起し、熱帯雨林の保護につながる持続可能な林業を育成したいと考えました。

※ CLTとはCross Laminated Timber の略称。ひき板を繊維方向が直交するように積層接着したパネルのことで、施工が容易なのに頑丈でコンクリートより軽いなどの利点があります。カナダなどではこのCLTを使った18階建ての高層木造住宅が建築されるなど近年注目を集めています。

インドネシアでこれからも大きな経済成長や人口増加も見込まれる国であることから、住宅や高層ビルの建設は加速すると想定されます。CLTを用いる木材住宅建設会社を設立し、伐採から製材、建設までを担い、伐採後の植林までのプロセスをしっかり確立し、熱帯雨林の維持・増加を努めます。長期的に考え、観光業富裕層向けからはじめ徐々にインドネシアの社会に木造建築を浸透させていきます。

課題としては、会社の立ち上げから、収益を上げるビジネスにするまでの資金です。CLTは今後世界的に大きく伸びると見込めるので、各建設会社・政府機関からの出資を募っていきます。


講評

REDD+プラットフォーム事務局講評

CLTという高層のホテルやビルの建築を可能にする新しい技術に着目したところがまず素晴らしいアイデアです。また長期的に観光業や富裕層向けから普及を図る点もよく考えられています。インドネシアの方々にCLTによる建築の利点を売り込む方法や、出資をどのように募って資金を獲得するか、といった点も更に練られると良いかと思います。