『森から世界を変える
ソーシャルビジネスアワード』
ビジネスアイデア紹介

森の絵本レストラン

... 企画書より

【提案者】
宇垣祐貴子さん、小出将宏さん、
水森百合子さん、越智航さん


【想定した対象地域】
森林を保有する発展途上国

【解決を目指す課題と目標】
森林伐採に替わる仕事の提供と教育のサイクルづくり


【プレゼンテーションの概要】

途上国で起こる過剰な森林伐採の背景には、貧困や情報の不足などがあります。現地の人たちにとって木を切ることは現金収入を得ることができる限られた手段のひとつであり、それ以外の収入手段への情報が手に入らないことや、過剰な森林伐採が将来にもたらす影響出来ないといった点が挙げられます。

このような課題を解決するために、現地の方々へ森林伐採に替わる新たな仕事として持続的な農業の普及と、将来を担う子どもたちへの環境教育を提案します。

まず学校に給食を提供すると同時に、それらの学校にて森林保全に関する授業や持続的な農業について講座を開催します。給食を提供することで子供たちの就学率の上昇も期待できます。子供達の理解を深めるために授業では絵本を活用します。

次に、持続的な農業の普及と定着のために、地元で栽培された農産物を使って料理を提供するレストランを開店します。このレストランでは、正当な価格で農産物を買い取り、従業員として農業以外の雇用も生み出します。レストランの売り上げを、上述の学校給食や環境教育の費用、農業普及の活動費に充てます。レストランの出店は効率の良い売り上げを考慮して、その国の富裕層や中級層のいる都市部、地域を考えています。

課題となる活動資金としては、活動立ち上げ時はクラウドファンディングの活用や、CSRとして日本企業からスポンサーを募り、絵本の中でその企業名を出す、といったことを検討しています。


講評

REDD+プラットフォーム事務局講評

持続的な農業の普及による過剰な森林への依存をとめるだけではなく、その農業の普及と定着を考えて生産物のバリューチェーンまで考慮されている点が素晴らしいです。また、レストランの売り上げを活用して給食を提供することで就学率の向上に貢献し、その学校の子供たちに絵本を活用した環境教育を実施することで、未来を担う子どもたちの意識を変えていく、という発想も面白いです。普及する農業や、地産地消などの観点を取り入れたレストランの経営案となると、更にアイデアの魅力が増すと思います。