ボロレ・ロジスティクス・ジャパン株式会社語学力に加えてプレッシャーに耐えうる
タフさ

  • グローバル人材の育成・確保
  • 開発途上国へのビジネス展開

当社の母体である「ボロレグループ」は、1822年にフランスで設立された上場企業です。世界全体での従業員数は54,000人を超え、ボロレグループの輸送・物流部門は、世界102ヶ国に36,000人の従業員を通じて5大陸全土を網羅し、ありとあらゆるものを輸送できる国際物流の体制が整っています。

当社では、文房具から火力発電所の建設資材一式までというように、どんなものでも全世界をカバーするネットワークを使って現場まで輸送しています。そのなかで、ODAにかかわる物資の輸送も手がけています。学校や道路、工場などの建設に必要な資材の輸送業務を請け負っていますが、インフラが整っていない場所に資材を送り届けなければならないことがよくあります。そのため、荷物が重量オーバーで橋を渡れないなど、数々の問題も出てきます。それらを調査して、迂回ルートを考えるといった対策を練るのも私たちの仕事です。

当社の仕事の内容は複雑極まりないものです。たとえばサハラ砂漠の奥地に建設資材を届けるまでには、日本での船積みから現地の通関手続き、そして建設現場まで安全に期限内に輸送するなど、さまざまな作業が必要です。ただし、そうした業務の内容を理解して入社してくる人は非常に少ないです。

そこで入社後に、運送業や貿易とは何かということから、貨物の梱包方法、船やトラックなど輸送手段の仕様、損害保険、現地の気候や川の水位、世界情勢についてなど、輸送業務に必要な多くのことを日々の仕事を通じて覚えてもらいます。そして3年くらいかかってようやく一人前になるのです。前職の経験に固執する人よりも、入社時に知識がなくても柔軟に学んでいける人のほうが吸収力があるので、そういう人を求めています。

当社には現在、130人が勤務していますが、そのうち4人が協力隊経験者。当社の仕事はすべて海外とつながりがあるため、語学力は必要不可欠。英語プラスほかの言語ができるといいですね。また、海外出張が多く、大型プラント建設などにかかわる仕事では、数年にわたって現地に駐在することもあるので、世界中どこへでも行けるようなエネルギーも大切です。現地スタッフとのやり取りも多いため、海外でいろいろな人と接した経験もほしいところです。協力隊経験者には、このような能力や経験を期待しています。

当社の仕事は、現地の対応が遅かったり、そのことを日本の顧客に説明しなければならなかったりしてストレスも多いので、問題を自分で抱え込んでしまう内向的なタイプには向いていません。そうしたプレッシャーにも耐えうるようなタフな人を求めています。

私たちが運んだ資材は、橋や学校、病院などになって、地図に残ります。そうした仕事にやりがいを感じる人にとっては、当社はいい活躍の舞台となるでしょう。

シニア アドバイザー
藤井 明道さん

エジプトにおけるプラント建設のための重量物輸送風景

JICAボランティア経験者から

現地の事情を想像しながら、日本の顧客の高い要求に応える輸送業務に尽力

私は新卒で協力隊に参加し、村落開発普及員としてセネガルで活動しました。参加前は、国際機関に就職するなどして国際協力の道に進もうと思っていたのですが、いろいろな経歴を持った隊員に出会ったことで視野が広がりました。そして、さまざまな国際協力の方法があると思うようになったのです。

帰国後、JICAの進路相談カウンセラーから当社を紹介されました。ODA関連の輸送業務を手がけていることに加え、フランスの会社であることにも関心を持ちました。私は旧仏領のセネガルで、旧仏領圏のアフリカと日本はさまざまな面で「遠い」と感じました。そんな旧仏領圏アフリカと日本をつないでモノを動かす国際物流をイメージすると、現地の事情を知っているだけに「大変だろうな」と。だけど一方で、「そこにチャレンジするのは面白そうだな」とも思って応募を決めました。

今は大型貨物などを運ぶプロジェクト部に所属し、ODA関連の輸送業務に携わっています。担当地域はアフリカが中心で、商社などからの依頼に応え、道路や病院をはじめとするインフラ関連の建設資材の手配を行っています。

輸送関連の制度の違いはもちろん、現地の人々との考え方の違いもあり、仕事がスムーズに進まないことが多々あります。ただし国は違っても、そうした状況は協力隊で経験してきたので、日本の常識がそのまま通じるという期待をしないで業務を行うことができます。そして日本の顧客が求めるクオリティーに近づけるような輸送の段取りを行い、実際にモノが現地に到着したときに達成感を覚えます。

私のように社会人経験がなくて協力隊に参加した人は特に帰国後のことが心配でしょう。けれど任期中は活動を思う存分行い、帰ってから頭を切り替えて就職活動をするのがいいと思うのです。新しいことにチャレンジしていけば、自分の世界を広げるきっかけをつかめるのではないでしょうか。

プロジェクト部
プロジェクト・コーディネーター
杉山 千尋さん
(平成17年度派遣/セネガル/村落開発普及員)

PROFILE

ボロレ・ロジスティクス・ジャパン株式会社
設立:1822年
所在地:東京都中央区八丁堀3丁目14番2号 東八重洲シティビル 3・5階
事業内容:フランスに本社がある国際物流会社の日本法人。全世界をカバーするあらゆる国際物流のニーズに対応している。
従業員数:130名(2016年4月現在)
協力隊経験者数:4名(2016年4月現在)

HP:http://www.bollore-logistics.com/
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