EMC株式会社海外展開する企業と
JICAボランティア事業との橋渡しを

  • グローバル人材の育成・確保
  • 開発途上国へのビジネス展開

海外展開を担う人材を確保する選択肢として

当社は、海外展開をはかる日本企業へのコンサルティングを行う会社です。スタッフの大半は、これまでメーカーの駐在員などとして海外でのビジネスを豊富に経験し、現役引退後、その経験をこれから海外展開する企業のために役立てたいと考えているような、いわばベテランのグローバル人材たちです。

 当社はJICAの民間連携ボランティア制度がスタートして以来、青年海外協力隊の訓練所や、マラウイに派遣されている青年海外協力隊員の活動現場を視察させていただくなど、JICAボランティア事業について理解を深めようと努めてきました。その意図は、当社がコンサルティングをさせていただく企業様に対し、海外展開を担う人材を確保するためのひとつの選択肢として、JICAボランティア事業の活用をご提案するための情報収集です。民間連携ボランティア制度を利用して社員に途上国でのボランティア経験を積ませる、あるいは青年海外協力隊経験者を採用することによって、途上国経験を持つ人材を社に取り込む。その有効性を確かめたうえで、企業様にご提案したいとの考えでした。

執行役員
菊竹 由美子さん

目的意識に応じて得るものはさまざま

企業が社員を海外に送る場合、滞在中の安全が確保できるかどうかは重要な点ですが、JICAボランティア事業に関する各種の視察に参加したことにより、安全管理や健康管理についてはJICAのサポート体制が整っていることが確認できました。住居のセキュリティーも、緊急時の対応もしっかりしています。

 一方、青年海外協力隊の活動そのものについては、「海外展開を担う人材の育成」という観点で見た場合、有効な機会になり得ることが改めて確認できました。例えば、ある程度の仕事の技術をすでに持った人材が、所属企業が具体的に進出を考えている国に民間連携ボランティア制度で派遣されれば、1、2年の任期中に有益な情報網を獲得することができるだろうと感じました。

 青年海外協力隊のあり方についてさまざまな考え方があるということも、視察に参加して関係者に話をうかがう中でわかってきました。例えば、「ボランティアなのだから、成果は期待すべきではない。やるべきことを自分で考え、実行するというプロセスを通して得られる本人の成長が重要だ」という考え方がある一方で、「ボランティア活動であっても、一定の目標を設定し、あくまでもその達成を第一に考えるべきだ」という考え方もある。そうしたさまざまな考え方が存在するということは、つまり、青年海外協力隊は参加する者の目的意識に応じて、さまざまなものが得られる場であるということではないでしょうか。

 日本は現在、官民の違いを超えて皆が知恵を出し、協力し合いながら、成熟した国家として諸外国と対等にわたりあっていかなければならない段階にあるのだと思います。当社としては、これまでに得たJICAボランティア事業に関する理解を踏まえながら、海外展開する企業とJICAボランティア事業との橋渡し役となり、その有意義な連携を促進していくサポートができればと考えています。

PROFILE

EMC株式会社
設立:2009年
所在地:東京都千代田区九段南2-2-8 松岡九段ビル409
事業内容:海外展開を含めた経営課題の抽出・整理・解決へのソリューション構築支援
職員数:15人(2014年7月1日現在)
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