福島交通株式会社開発途上国のためだけではなく日本のためにもなっているJICAボランティアを応援したい

  • グローバル人材の育成・確保
  • 広報協力

当社は1907年(明治40年)に信達軌道株式会社として創業し、以降、100年以上にわたり地域の足となってきました。事業内容としては、福島県中通地方と浜通り北部において、路線バス事業、高速バス事業、福島県と全国をつなぐ貸切バス事業、福島駅と飯坂温泉を結ぶ鉄道事業を展開しています。

 福島県二本松市にあるJICAさんの二本松青年海外協力隊訓練所とJR二本松駅を結ぶ路線は、訓練所開設に合わせて1994年に開通しました。協力隊員として開発途上国で活動される皆さんは、約2ヶ月にわたる訓練のために二本松市にいらっしゃいます。私たちは、そうした志ある若い世代にエールを送る気持ちで、バスを運行しております。私も幾度となく二本松駅まで赴き、訓練所に入られる皆さんをお出迎えしました。修了式には毎回参列させていただいています。私の子どもと同世代の若者の姿も多く見受けられ、開発途上国の人々のために尽力しようと決意を固める姿に、何度胸が熱くなったかしれません。

 また、歴代の訓練所所長様とも面識を持たせていただいており、折に触れて、JICAさんが取り組まれている事業やお考えについては、お聞きしていました。そうした経緯から、職員の方から、バス車両内にJICAボランティア募集のポスターを掲示したいとの相談があった際には、快諾させていただいた次第です。本来であれば、広告スペースの利用料が発生するのですが、バスを利用する地元の中高生が、車両内のポスターを機に海外へ目を向け、未来に希望を持ち、夢を描けるのだとしたら、それは素晴らしいことだと思い、本社とも協議した結果、無料でポスターを掲示させていただいております。

 昨年の東日本大震災において、福島県は大きな被害を受けました。そうしたなかで、世界中の国々から温かい支援をいただいたことは言うまでもありません。そして、支援してくださった国々には、数多くの開発途上国が含まれていたと聞いています。協力隊員の皆さんが、額に汗して、開発途上国で頑張ってきたことが、めぐりめぐって海外からの被災地支援につながっているのだと思うと、協力隊の皆さんがされていることは、開発途上国のためだけではなく、日本のためにもなっているのだと思いました。当社の松本順代表取締役社長は、本年の年頭訓示において、「未曾有の大災害から復興するには、苦難を避けることはできませんが、当社には福島県民の日常生活や将来への希望・夢を守り抜く使命があります」と述べました。福島県はまだまだ復興の途上にありますが、協力隊員のように、夢と希望を持って、人のために行動できる若い世代がいると思うと、「日本の未来は大丈夫!」と勇気が持てますし、彼らのことを心から誇りに思います。実は、私の先輩にも協力隊に参加した人がおりました。また、当社の社員にも、協力隊経験者がおります。2人に共通していえることは、協力隊経験を通して鍛えられただけあり、適応力と応用力に優れ、非常に頼りがいがあるという点です。

 当社のバス車両内に掲示されている協力隊募集のポスターが、そうした頼もしい人材を生むきっかけになるのだとしたら、そんな嬉しいことはありません。したがって、これからも継続的に、ポスター掲示スペースの無料提供をさせていただく考えです。

二本松営業所 所長
佐藤 正史(まさし)さん

バス車両内に掲示されている協力隊募集ポスター

協力隊経験者の紺野文孝さん(右)
(平成19年度派遣/ドミニカ/柔道)

PROFILE

福島交通株式会社
設立:1986年7月9日
所在地:〒963-8801 福島県福島市東浜町7番8号
事業内容:自動車運送業・鉄道事業・旅行業・損害保険代理行 他
従業員数:782名(2012年4月現在)
協力隊経験者数:2名(2012年4月現在)

HP:http://www.fukushima-koutu.co.jp/
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