株式会社グローバルビジョンテクノロジーグローバル人材としての資質を養う
青年海外協力隊経験

  • グローバル人材の育成・確保
  • 開発途上国へのビジネス展開

青年海外協力隊事業の視察に参加

当社は昨年から、青年海外協力隊の派遣前訓練の様子や、タイやカンボジアにおける青年海外協力隊員の活動の様子などを視察をさせていただき、青年海外協力隊事業に関する理解を深めてきました。民間連携ボランティア制度で社員を青年海外協力隊に参加させるほか、青年海外協力隊経験者の採用も積極的に行うことで、グローバル人材である青年海外協力隊経験者を社内に増やしたいとの考えからです。

 考え方や感じ方の異なる海外の人たちと共に仕事をするためには、彼らの文化を尊重し、多様性を受容しながら、互いの間の合意点を見出していく力を持たなければなりません。青年海外協力隊経験者の方々がグローバル人材だと申し上げたのは、この広義のコミュニケーション能力を持つという人材であるという意味でのことです。当社の事業の柱は、IT分野の側面で日本企業のグローバル化をサポートすることで、具体的には、海外市場への展開を進めたいという企業などをお客様として、海外との間のいわば潤滑油の役目を担うことが事業の中心となっています。そうした事業を進めるにあたって必要となるのが、今申し上げたような意味でのグローバル人材なのです。

国際事業推進室
竹内 陽さん

コミュニケーション能力を鍛える場

当社が初めて青年海外協力隊経験者を採用したのは、7、8年前にさかのぼります。コミュニケーション能力の高さ、そして新しい知識や技術を進んで習得しようとする姿勢には素晴らしいものがあり、以来、グローバル人材として意識するようになりました。そうしたなかで昨年、さらに積極的に彼らを社に取り込むための準備を始めたのは、費用負担の面や、派遣中の安全確保の面などで、民間連携ボランティア制度が企業にとって非常に利用しやすい制度であることを知ったのがきっかけでした。

 各種の視察に参加させていただいたことによって、青年海外協力隊事業の人材育成の面での意義がより明確に見えてきました。何よりの特長だと思ったのは、すべてがお膳立てされたなかで派遣されるのではないという点です。相手国からの要請があって派遣されるにせよ、具体的な活動内容については、解決すべき課題の実態を自ら探ったうえで、現地の人たちと共に計画を立て、実行していかなければならない。そこに、グローバル人材としての力を養うチャンスがあるのだと思います。現地の文化は日本とは異なるうえ、現地の方々の間にも考えの違いがある。青年海外協力隊員に対して協力的な人もいれば、そうでない人もいるでしょう。そうした多様な人々とのかかわりのなかで現地の課題の解決に取り組んでいけば、先ほど申し上げた広義のコミュニケーション能力が否応なく鍛えられるはずです。

困難を回避する力

青年海外協力隊が派遣されるのは、モノが十分にはない途上国ですから、活動を進めるうえでの困難はいっそう大きい。そうしたなかで目標の達成に向けてPDCAサイクルを回す経験は、課題解決や創意工夫の力も養ってくれるでしょう。とりわけ重要だと思うのは、「困難を乗り越える力」だけでなく、「困難を回避する力」も養われるという点です。どうあがいても乗り越えることができない困難を前に、「乗り越えられない」という事実を受け入れ、別の道に移る力。この、いわば「困難をポジティブに回避する力」とでもいうべきものは、ビジネスにおいても非常に重要なものです。仕事になんらかの困難が生じた際、「何とか乗り越えてみよう」とあがいてみたものの、期限のぎりぎりになって「やはりできませんでした」ではまずい。ほかの手を打てる時間的な余裕があるうちに、「無理だ」という事実を受け入れなければならないわけです。しかしそれは決して簡単なことではありません。青年海外協力隊の場合、ある活動を求められて赴任したものの、配属先の予算の都合などから、実際にはどうしてもその実現は不可能だったということもあるでしょう。当社が活動を視察した隊員のなかには、そうした状況に立たされ、一時は八方ふさがりになりながらも、やがてほかの実現可能な活動を探し、状況に柔軟に対応する知恵を身につけていったという例もありました。

 各種視察には、営業部門や事業部門の責任者など、当社のさまざまな立場の者が参加するようにしてきました。それにより、青年海外協力隊事業の仕組みや人材育成の面でのメリットに関するコンセンサスが社内で広がってきています。民間連携ボランティア制度については、IT事業の現場を1〜2年もの間離れてしまうことで、技術的な遅れをとってしまうのではないかという不安を持つ社員もいます。しかし、青年海外協力隊に参加した人が得るものの大きさを考えれば、何十年にも及ぶ仕事人生の中の1〜2年などは、ごくわずかな時間に過ぎません。ぜひ、民間連携ボランティア制度の利用や青年海外協力隊経験者の採用を積極的に進め、社内にグローバル人材の厚みを増していければと思います。

PROFILE

株式会社グローバルビジョンテクノロジー
設立:2003年
所在地:東京都千代田区外神田6-16-9 外神田千代田ビル2F
事業内容:人材・情報システム・ビジネスのグローバル化支援
従業員数:92人(2014年11月現在)
HP:http://www.gvtech.co.jp/index.html
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