株式会社モンベル青年海外協力隊員を通して
森林レンジャーにユニフォームを提供支援

  • 開発途上国への物品提供

命を左右するユニフォーム

当社では、会員組織「モンベルクラブ」の会員様にお支払いいただく会費の一部や寄付を原資にした「モンベルクラブ・ファンド」により、自然とかかわりがあり、社会貢献度の高い冒険・探検活動や自然保護活動を支援する事業「チャレンジ支援プログラム」を運営しています。2013年から14年にかけて、このプログラムで初めてアフリカへの支援を行いました。対象機関は森林保護区の管理・運営を行うウガンダ国家森林機構(NFA)で、支援内容は違法伐採者を取り締まるレンジャーのユニフォームです。アウトドア用のシャツや帽子、レインコートなど合わせて250点あまりの自社製品を贈らせていただきました。その支援の仲立ちをしてくれたのが、当時NFAで青年海外協力隊員としてエコツーリズムの振興に取り組んでいた田中加奈子さんです。

 ユニフォームの提供を決めた最大の理由は、とても公益性の高い事案だと思われたからでした。NFAのレンジャーが違法伐採者を見つけても、取り締まりの権限を持たない一般住民だと見られると、違法伐採者に危害を加えられてしまう恐れがあります。レンジャーであることが一目瞭然となるユニフォームは、彼らを違法伐採者の攻撃から守る道具でもあったのです。
 「チャレンジ支援プログラム」の主体はあくまで当社の会員様です。当社が担うのは、支援をする意義が高い活動を見つけ出し、お客様につなぐ役目。当社は、支援の申請者が信頼できるかどうか、お客様に納得していただける支援かどうかをしっかりと見極める責任を負っているわけです。その点、現場に入り込んで活動されている青年海外協力隊員の真摯な提案は、支援物資を有意義に活用していただけるはずだという安心感がありました。
 寄贈後に田中さんからいただいた報告書では、「仕事がやりやすくなった」とレンジャーの方々に好評だっただけでなく、彼らのNFAに対する帰属意識や仕事へのモチベーションを高める効果もあったとうかがっています。

広報部
倉沢 康大(くらさわ・こうた)さん

協力隊の活動を日本に伝える役目も

今回のNFAへの支援については、会員向け機関誌『OUTWARD』でも報告させていただきました。現在、当社の会員は約53万人(2015年2月現在)にのぼり、その中には企業でCSRを担当されている方などもいらっしゃるはずです。そうした方々に、青年海外協力隊員の活動やその任地で起こっていることを広く知っていただくことの意義は、決して小さくないはずです。NFAへの寄贈そのものはもちろん社会貢献ではありましたが、同じくらい、ウガンダで自然環境の保護に取り組む田中さんやNFAの活動を当社のお客様にお伝えできたことも、意義深いことだったのではないかと考えています。

「モンベルクラブ・ファンド」の資金には限りがありますが、その中で今後も、「自然保護」に携わっていらっしゃる青年海外協力隊員と当社のお客様とをおつなぎできる機会があればと期待しています。

モンベルから提供されたユニフォームを着用するNFAのレンジャーたち。手前左が田中さん

PROFILE

株式会社モンベル
創立:1975年8月1日
本社所在地:大阪府大阪市西区新町2丁目2番2号
事業内容:アウトドアスポーツ用品の企画・製造・販売など
HP:http://www.montbell.jp
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