株式会社パデコ論理的に考える力と、
途上国での仕事に対する熱意

  • グローバル人材の育成・確保
  • 開発途上国へのビジネス展開

当社は、ODA関連事業を中心とした開発コンサルティング業務を行う会社です。もともとは交通に関するソフト分野のコンサルティング業務から始め、徐々に教育や観光、人材育成、エンジニアリングなどの分野に業務を広げていきました。現在、専門分野は多岐にわたり、各分野のスペシャリストが、世界110カ国以上で業務を行っています。

 当社では、21人の協力隊経験者が、コンサルタントまたは国内スタッフとして勤務しています。常に募集しているのはコンサルタントです。

 コンサルタントは、チームとして開発途上国に出張し、現地で働くということが基本となります。長い人だと1年のうち10カ月間、ほとんどの人が半年以上は現地に出張しています。現地はインフラが整っていない地域も多いですし、また既婚者は家庭との両立が大変といったことなど、日本での生活上の難しさもあると思います。

 ただし、協力隊を経て当社のコンサルタントになった人を見ていると、もともと途上国に興味があり、現地に貢献したいという気持ちが強い人がほとんどだと思います。だから自分の仕事に対して使命感を持ち、ハードな業務もこなしているようです。単にお金のためだけにやるのだとしたら、とても長続きはしない仕事でしょう。

 私たちが求めている人材は、まず体が丈夫で、論理的に考えられる力を身につけている人。感情だけに走らず、しかし途上国での仕事に対する熱意を持っている人です。また、専門性あってのコンサルタントなので、修士号取得を基本条件としています。さらに、日常業務で英語はかなり使いますので、語学力も重視しており、ビジネスレベルの英語力が必要です。フランス語やスペイン語などもできればなおいいでしょう。

取締役 事務統括部長
堀田 幸子さん

開発コンサルタントのなかには、現地への思いが強いあまり、採算を度外視してしまう傾向も見受けられます。しかし私たちの仕事は、クライアントの依頼に対して成果を出し、なおかつ事業存続のために利益を出すことです。「もっと現地のためにしてあげたい」という声もたまに聞かれますが、コンサルティングはビジネスと理解し、採算性なども考えられる、クールな面を持つことも重要です。また、会社の事務仕事を後回しにするような人もなかにはいますが、そうした業務を軽視しない姿勢も大切です。

 開発コンサルティングは、協力隊とは違う形で途上国の役に立つことができる仕事です。協力隊のような草の根からのアプローチも必要ですが、予算や専門性などの関係で、どうしてもできないことがあるかと思います。その点、私たちの仕事では、切り口を変えて、より大きなことができます。協力隊活動を終えても引き続き現地の役に立ちたいと思う人は、当社で活躍の場を見つけられるでしょう。

グルジアで実施している高速道路建設関連事業に携わるスタッフら

JICAボランティア経験者から

協力隊で培った行動力や語学力を生かしつつ、ODA事業の経験を積んで

私は小学生のときに見たテレビ番組の影響で、「将来、アフリカの難民を助けるような仕事に就きたい」と思い始めました。大学院で開発学を学び、休学して協力隊に参加。セネガルで長年行われてきたプロジェクトの影響などを調査する活動を行いました。

 帰国後、大学院の恩師の推薦で、国際協力銀行(JBIC)の専門調査員に採用されました。その後、セネガルで習得したフランス語を生かすべく、外務省の専門調査員の試験を受け、フランス語圏のハイチの日本大使館で、経済協力担当として1年半ほど働きました。

 ハイチから帰国後、JICAの求人サイトで当社の社員募集を知りました。JBICでコンサルタントと仕事をした機会があったので興味がありました。また、当社の業務内容も知っていたので、今までの経験を生かしつつ、新しいこともできるのではないかと思って応募しました。

 面接では、JBICと大使館で円借款や草の根無償資金協力など日本のODAの主な事業を一通り経験したことを伝え、即戦力であるということをアピール。また、協力隊で何事も積極的に取り組んだ経験から、「行動力があります」ということも話しました。

 無事採用され、現在は国際機関部に所属し、国際機関のプロポーザルの作成やプロジェクトのコーディネートにかかわる業務を行っています。

 協力隊の後、さまざまなプロジェクトのドナー側の立場で現地の人たちに接する機会がありました。そうしたなかで、協力隊では、現地の人と対等な立場で他愛もない話を日常的にできたことが貴重だったと、改めて感じました。

 JICAボランティアとして現在活動中のみなさんも、今の立場でしかできないことを味わいつくしてほしいと思います。また、帰国後に開発の仕事をしたい人にとって語学は重要なので、とりあえず通じるレベルで満足せず、勉強し続けることをおすすめします。

国際機関部 アシスタント・マネージャー
佐藤 薫さん
(平成9年度派遣/セネガル/社会学・文化人類学)

PROFILE

株式会社パデコ
設 立: 1983年1月
所在地: 〒105-0004 東京都港区新橋6-17-19 新御成門ビル
事業内容:世界的にも有名な開発コンサルティング会社で、ハード、ソフト、上流から下流まで、多分野の事業を手がける
従業員数:82名(2010年11月現在)
協力隊経験者数:21名(2010年11月現在)

HP: http://www.padeco.jp/jp/
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