タカナシ乳業株式会社協力隊経験者には力強さや安定感がある

  • グローバル人材の育成・確保

当社には休職して協力隊に参加したことのある社員がおり、協力隊で素晴らしい経験をしてきたことを知っていたことから、技術もあって人間性も優れた人材の採用につながるのではないかと考え、協力隊経験者の採用を始めました。2006年に協力隊経験者を最初に採用して以来、「こんなおもしろい人材がいるんだったら」と、現在までに10人採用してきました。

 協力隊経験者は、それぞれ個性的で、逞しく、他では経験できないようなことを協力隊活動の中で経験してきています。自分で決めて異文化の中に飛び込んでいく姿からは、自主性や主体性がうかがえます。任地で苦労しながらも自分で道を探し求めて活動しているので、こちらとしても安心して仕事を任せられるのかもしれません。採用時の面接でも、彼らからは就職した後も自らの道を切り開いてくれるだろうという力強さや安定感を感じます。多少の困難があっても、へこたれない。大学を出てすぐに協力隊に参加して、企業での勤務経験のない人が中途採用で入ってくるケースも多いので、人事担当としては「大丈夫かな?」と思ったこともありがしたが、心配には及ばず、みんなしっかり自立していました。今では人事サイドも配属先の担当者も「協力隊なら大丈夫でしょう」という安心感をもって受け入れています。

 また、当社は国内に8カ所の工場を持っており、基本的には勤務地非限定で社員を採用します。もちろん面接の際にも「転勤がありますよ、最初の配属は地元ではないところが多いですよ」と話していますが、最近は内向き志向・地元志向が強く、新卒者でも地元から離れたがらない人は多いです。しかし、協力隊経験者の応募者は「勤務地はもちろんどこでもいいです。私は地球の反対側から帰ってきましたから」という人がほとんど。そんなところからもバイタリティーが感じられます。

 協力隊の活動では、現地の人とのチームワークが求められる場合が多いと思います。われわれも合宿形式の研修を行うのですが、協力隊経験者がチームワークの大切さを理解しているというのは、見ていて感じます。以前、ある工場のラインを新設した際の責任者が協力隊経験者だったのですが、全体をうまくまとめ、周囲にあまり大変そうな顔も見せずに新しいラインをひとつ立ち上げました。彼も当然疲れていたのでしょうが、そんなことは全然感じませんでした。個々の力も大切ですが、そのように全体が一丸となってやるということも大切だということを、経験として知っているのでしょう。

 協力隊の活動でそれぞれが培ってきたものは、間違いなく評価に値すると思います。だから彼らは、いろいろな可能性を秘めているのではないでしょうか。当社の常識に染まりきるのではなく、例えば協力隊を経験していない私たちが思いもしなかったような提案をするなど、今後もどんどん活躍してほしいと思います。

人事部 人事課 課長
大橋 昌行さん

PROFILE

タカナシ乳業株式会社
設立:1950年
所在地:横浜市旭区本宿町5番地
主な業務内容:牛乳、生クリーム、ヨーグルト、アイスクリームなど乳製品全般の製造並びに販売
従業員数:1,686名(2011年11月30日現在)
協力隊経験者数:10名(2011年11月30日現在)
協力隊現職参加実績:1名(2011年11月30日現在)

HP:http://www.takanashi-milk.co.jp/
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