シンズリ道路建設計画(第二工区)(第1期)

The Project for Construction of Sindhuli Road(Section 2:Sindhuli Bazar -Khurkot)

終了案件

国名
ネパール
事業
無償資金協力(交換公文(E/N))
課題
運輸交通
交換公文(E/N)署名
2000年6月~
供与額
24.39億円

プロジェクト紹介

ネパールのインド国境沿いに広がるタライ平野は、同国の重要な農業地帯ですが、首都カトマンズへの主要ルートは大きく迂回する回り道となっており、また雨季には地滑りで度々閉鎖されるなど、経済活動が阻害されてきました。そこで、シンズリ郡を経由してタライ平野とカトマンズを結ぶシンズリ道路(全長160キロメートル)の建設を進めています。この協力(第1期)で日本は、4つの工区のうち第2工区(総延長約39キロメートル)の12.5キロメートルの建設を支援しました。今後全線が開通することにより、農業生産地と市場とのアクセスが大幅に改善され、経済の活性化が期待されます。

協力地域地図

シンズリ道路建設計画(第二工区)(第1期)の協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • シンズリ郡の郡庁所在地であるシンズリバザールへの取付道路(左側)とシンズリ道路の交差部。シンズリ道路脇斜面は植生が繁茂し、木も生長し、環境と景観に寄与している。沿道には学校が多く点在しているため、学生はシンズリ道路を利用して徒歩で通学している。また、道路脇(左下)にはフリーマーケットができている。 

  • グワン橋地点の標高630メートルから山頂付近(写真中央上)の標高1,150メートルまで、標高差520メートルを登るジグザグ区間。自然環境を保全するため、最小限の切土と盛土を行い、また、地すべりや斜面崩壊の防災性も考慮して構築している。現在は道路緑化が進んで周囲に完全に溶け込み、ジグザグ区間の道路の区別がつかなくなってきている。さらに、沿道にはレストランが多く開業し発展してきている。 

  • 山岳部で周囲の環境保全と斜面崩壊などの防災性を考慮し、谷側は蛇籠に石を詰めた擁壁で、山側は練石積擁壁で保護したヘアピンカーブである。擁壁類はすべて地元雇用の作業員による人力での施工で構築されている。ヘアピンカーブの外側は、転落防止のためにガードレールの代わりにコンクリート製防護壁を設けてある。 

  • 標高差のある山岳道路であるため周囲の環境を保全した、ヘアピンカーブを含むジグザグ道路である。切土と盛土を最小限とし、擁壁類はすべて地元雇用の作業員による人力での施工で構築されている。 

関連情報