ドンドゴビ県とウブルハンガイ県で 「学校給食の献立改善、牛乳・乳製品研修」と「栽培計画研修」が実施されました!

JICA「モンゴル国学校給食導入支援プロジェクト」はドンドゴビ県、ウブルハンガイ県、ウランバートル市をパイロット地域として活動していますが、2024年1月19日にドンドゴビ県、1月24日にウブルハンガイ県で学校給食の献立改善、牛乳・乳製品研修と栽培計画研修が行われました。

学校給食の献立改善、牛乳・乳製品研修では、ドンドゴビ県の学校給食関連行政職員とパイロット校の保護者を含む122人、ウブルハンガイ県では校長先生をはじめ学校栄養士、調理士など学校給食関連の30人が参加しました。パイロット校では2023年9月より、プロジェクトで実施された食事調査結果を基に、改善された献立や学校給食モニタリングが導入されていますが、その状況について各学校から発表が行われました。発表の内容は、新献立実施や学校給食新聞の作成などで、他校との良い経験共有になりました。

また、パイロット地域からの依頼に基づき、学校給食プロジェクトの村山専門家がモンゴルの子どもの栄養の実態と​学校給食の献立改善、​牛乳・乳製品について​講義を行いました。プロジェクトで実施した食事状況調査の結果から、モンゴルの児童がカルシウム・ビタミン不足により骨粗鬆症の傾向があること、牛乳・乳製品を日常の食生活で摂取することは骨の健康にとても重要であることを講義しました。参加者は、成長期にカルシウムを摂取することは生涯の骨の健康上で大切な役割があること、牛乳・乳製品を学校給食で摂取することが重要であることを学びました。この食事状況調査の結果を受けて、ドンドゴビ県では2023年9月から、県庁、ソム庁、保護者の協力による“ミルクプログラム”が実施中で、児童は週3回ミルクの提供を受けています。このドンドゴビ県の良い事例は他県への拡大も検討されています。

栽培計画研修では、午前中に農牧省のRDセンターより講師を招き、野菜生産を支援する各種政策、助成金プログラム、生産者登録システム、栽培品種について、パイロット活動に協力する登録生産者に紹介しました。午後にはパイロット校の給食関係者と登録生産者が協議し栽培計画を作成する実習を行いました。パイロット活動に協力する登録生産者や学校給食関係者を中心にドンドゴビ県では23人、ウブルハンガイ県では26人が参加しました。

プロジェクトでは地場産野菜を給食に使用する取組みを推進していますが、モンゴルは厳しい気候から収穫期が限られており地場産野菜を調達できる時期が限られています。そこで、収穫時期、価格の変動等について、栽培カレンダーを作成する過程で可視化し、解決策を協議しました。食事状況調査の結果から、モンゴルの児童がカルシウム・ビタミン不足だということが分かっていますが、ビタミンは葉物野菜や果菜類に多く含まれています。栽培計画作成研修は、今後これらの野菜を給食で多く取り入れられるよう地域の生産者と学校の給食関係者が連携して取り組みを進める一助となりました。

学校給食の献立改善、牛乳・乳製品研修、また栽培計画研修が、地域の行政機関、学校関係者、保護者、生産者に対して行われたことで、2024年の学校給食の改善に向けて、関係者の理解や機運も高まり、大変良い研修となりました。

ウブルハンガイ牛乳研修

ウブルハンガイ牛乳研修

ウブルハンガイ栽培計画研修実習

ウブルハンガイ栽培計画研修実習

ウブルハンガイ栽培計画研修実習2

ウブルハンガイ栽培計画研修実習2

ドンドゴビ牛乳研修

ドンドゴビ牛乳研修

ドンドゴビ牛乳研修参加者

ドンドゴビ牛乳研修参加者

ドンドゴビ栽培計画研修実習

ドンドゴビ栽培計画研修実習