第1回経験共有セミナーを開催しました!

2024年4月19日に、モンゴル国学校給食導入支援プロジェクトのパイロット地域(ドンドゴビ県、ウブルハンガイ県、ウランバートル市)及び中央省庁の関係者がドンドゴビ県に集まり、経験共有セミナーを開催しました。

ドンドゴビ県はプロジェクトと協力しながら、知事と副知事の強いサポートのもと、献立の改善や調達の効率化を進めています。例えば、プロジェクトが実施した食事状況調査で児童のカルシウム不足が判明すると、すぐに牛乳を給食に追加する予算措置を行い、ソム庁や保護者にも給食への牛乳追加と一部負担について協力を求め、その結果、2023年9月からドンドゴビ県内の小学校の給食に週3日牛乳が提供されるようになりました。今年4月からは幼稚園でも給食への牛乳提供を開始しています。また副知事は県学校給食委員会のリーダーとして参加しており、地元の生産組合からの野菜を学校給食に取り入れるための調整にも大きな役割を果たしています。このような取り組みを実際に見てもらうため、また、他の地域の経験や成果も皆で共有するため、セミナーの機会を設けました。

セミナーには、ウブルハンガイ県の県教育局、県農牧局、県保健局、パイロット校である第4番学校、第5番学校の関係者、ウランバートル市からは教育省、教育総合庁、保健省、農牧省、市教育局、パイロット校である第132番学校と第137番学校の関係者、ドンドゴビ県からは、副知事をはじめ県教育局、県農牧局、県保健局、パイロット校であるマンダル学校、ゴビンイレードゥイ学校の関係者の他、パイロット校以外のソムを含めた複数の学校からの関係者、全56名が参加しました。

3地域がそれぞれ、これまでの取り組みや成果をスライドやビデオで発表し、その後、他地域の経験を自分の地域の課題解決や給食・食育の改善にどのように活かせるかを、各地域で話し合い、発表しました。また、ドンドゴビ県のパイロット校であるマンダル学校とゴビンイレードゥイ学校を訪問し、給食を試食したり、献立の工夫や食育の実際の取り組みを視察したりしました。

参加者はドンドゴビ県の取り組みや成果を実際に見聞きし、他地域の発表を聞いて、非常に参考になり刺激を受けたことを、次々に語っていました。特に、普段地方の取り組みを実際に見る機会がほとんどない中央省庁の参加者は、地方でこれほど熱心に給食改善に取り組み、成果を出していることに感銘を受けたと語っていました。まさに百聞は一見に如かずで、セミナーを開催した意義は大きいものでした。

夜には、ドンドゴビ県知事による歓迎会が行われ、各地域の参加者はみなで交流を深めました。またプロジェクトリーダーはドンドゴビ県の発展に貢献したとして県の名誉勲章を授与されました。今回のセミナーでの経験共有を通じて、各地域の学校給食・食育改善活動がますます発展すること、中央省庁での政策策定に寄与することを期待しています。

翌日4月20日にはドンドゴビ県主催の献立コンテストが行われ、プロジェクトのパイロット校6校も参加しました。ドンドゴビ県のマンダル学校が2位、ゴビンイレードゥイ学校が4位に入賞し、県知事から表彰されました。

ゴビンイレードゥイ学校の給食を視察する参加者

ゴビンイレードゥイ学校の給食を視察する参加者

マンダル学校の給食を視察する中央省庁の参加者

マンダル学校の給食を視察する中央省庁の参加者

参加者の記念写真

参加者の記念写真

他地域からの学びをどのように取り入れるかを協議するウブルハンガイ県の参加者

他地域からの学びをどのように取り入れるかを協議するウブルハンガイ県の参加者

他地域からの学びをどのように反映するかを発表するウランバートル市参加者

他地域からの学びをどのように反映するかを発表するウランバートル市参加者

ゴビンイレードゥイ学校の食育掲示板

ゴビンイレードゥイ学校の食育掲示板

マンダル学校の展示物を熱心に見る参加者

マンダル学校の展示物を熱心に見る参加者

学校で作成した食育エプロンの説明を栄養士から聞く他地域の参加者

学校で作成した食育エプロンの説明を栄養士から聞く他地域の参加者

献立コンテストで4位入賞したゴビンイレードゥイ学校の調理員

献立コンテストで4位入賞したゴビンイレードゥイ学校の調理員

発表を熱心に聞く参加者

発表を熱心に聞く参加者