モンゴルでは、290万人の人口に比し4000万頭を超える家畜が飼養され、畜産が重要な産業となっている。全就労人口の33%が農畜産業に従事し、その内の約8割が畜産業を営んでいる。他方、殆どの畜産農家が遊牧生活を営む零細経営であり、生産性や収益性が低いことが課題となっている。 家畜の生産性や収益性向上の為には家畜疾病対策が重要であり、そのための対策は漸次実施されてきている。具体的には、伝染性の高いブルセラ症や口蹄疫などの感染症に対する診断・予防・治療法については、我が国を含めたドナーによる協力などを通じて知見が蓄積され、地方の獣医ラボ でも、独力である程度の診断と治療が実施できる水準となってきて…