タイ王国(以下、タイ)の総人口は約6,912万人で 、うち65歳以上の高齢者は約614万人と人口の8.9%を占めており、東南アジア地域の開発途上国の中では最も高齢化が進んでいる状況にある(2010年)。さらに、タイは高齢化のスピードが速いことも特徴である。タイでは2001年に高齢者が7%以上を占める「高齢化社会」に突入したが、23年後(2024年)には同割合が14%以上となる「高齢社会」となると推計されており、 このスピードは日本の24年をも凌ぐものである。
このような状況に対し、タイの各省庁でも様々な取り組みを始めている。これまでの主な取り組みとしては、保健省(以下、MOP…