パティシエとしてのキャリアを積む上で
自分にしかできないことをやりたかった。
青年海外協力隊への参加を決めたのは、パティシエとして働き5年が経った頃。海外で勉強をし直し、自分のお店を持ちたいと、漠然と未来を思い描いていました。また、海外で修行するなら、なかなか行く機会のない場所で、自分にしかできないキャリアの積み方をしたいと思っていました。
協力隊に参加する2年間は、パティシエの世界では「ブランク」と捉えられる恐れもありましたが、いずれお店を出すなら周りとは違った経験を持っていた方がいいと、将来を見据えた上での決断でした。まだ見たことのない食材、まだ体験したことのない味に出会えるかもしれないという期待の方が、キャリアを中断する不安よりも大きかったです。言語や文化を越えて、私が作ったお菓子で喜びが現地の人の間に広がっていったらすてきだなという思いもありました。