小学校から大学まで
野球漬けの毎日。
父親に背中を押され
JICA海外協力隊に応募。
私は小学校から大学まで、野球漬けの日々を送っていました。大学卒業後、公立中学校の非常勤講師として勤務していたある日、授業中にいじめの現場に遭遇。授業後にいじめていた生徒たちを呼んで指導し、先輩の先生に報告すると、その場で対処した方が良かったと指摘され、自分の考えの狭さを痛感しました。
日系社会青年海外協力隊については大学の先輩から聞いたことがありましたが、当時は海外に興味がなく自分には関係ないことと受け流していました。しかし、そのいじめの一件が、海外で自分の視野を広げたいと思うきっかけになりました。父親に相談すると、「行動せずに停滞するくらいなら、若いうちに動きまくれ」と背中を押され、応募を決意しました。
派遣前の研修ではたくさんのエネルギッシュな人に出会い、「これまで自分はごく限られた人としか接していなかった」と気付かされました。体育会系の人間関係では、自分の意見を主張することは基本的にタブー。でも、研修で「議論はケンカではない、自分の考えを述べることにはなんの問題もない」と教えられ、目からウロコが落ちました。派遣前訓練でいろいろな経歴や価値観を持つ方と出会えたことは、野球しかやってこなかった私にとって、今後の道を示してくれる大きな一歩になりました。