パラグアイ国のイグアス湖流域(503,300ha)は、アカラウ水力発電所(発電設備容量210MW)の夏場の水位調整用の湖として活用されているなど、同国における安定的な電力供給にとって重要な流域となっている。一方で、イグアス湖流域においては、1970年代から移住者による大規模な農業開拓が始まり、農地拡大による森林伐採や伝統的農業(焼き畑等)に伴う流域の荒廃、それに伴う貧困化が、さらなる森林伐採等につながるなどの悪循環が生じている。この悪循環によって、イグアス湖の土砂堆積が悪化しており、将来的な発電量の低下が危惧されている。このような状況を改善し、アカラウ水力発電所の能力を最大限に活用できるように…