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事例紹介2018.12.25

ユーグレナの挑戦(バングラデシュでの緑豆事業)~ ソーシャルビジネスの真髄 ~

2018年12月

地域:ダッカ

分野:資源・エネルギー

「ここまで来るのに10年かかりました。ようやく今年、納得がいく成果が出ました。」佐竹 グラミン・ユーグレナ共同代表(以下、佐竹代表)は安堵、達成感の入り混じった表情でそう語り出しました。

株式会社ユーグレナ(以下、ユーグレナ社)は、グラミン財団と共同で、もやしの原材料となる緑豆をバングラデシュで生産しています。

2018年は過去最高の成果を打ち出しました。契約農家数は8,200戸、総耕作面積は5,000ヘクタール(東京ドーム約1,063個分)に及び、2018年は農家から1,600㌧の緑豆を購入し、この内800㌧を日本に輸出しました。これは、もやしビニールパック3,000万食分に相当する量で、事業規模の大きさを物語っています。

本緑豆事業は、バングラデシュの貧困農家に高品質な緑豆の栽培ノウハウをゼロから指導し、収穫した緑豆を他の作物より高い価格で農家から購入することで所得向上を実現しています。大粒のものは日本に輸出、小粒のものは現地のカレーに絡みやすく人気食材としてバングラデシュ国内で消費され、人々の栄養改善に貢献するというソーシャルビジネスです。

ソーシャルビジネスの実現、言うは易しですが、社会的効果発現と事業持続性の両立は容易ではありません。ましてやアジア最貧国と言われるバングラデシュという異国の地での事業立ち上げが困難であることは想像に難くありません。ユーグレナ社の緑豆事業に関しても、立ち上げ以降、数々の苦難に直面してきました。次々と降りかかってくる難題、これら一つ一つに熱い思いと合理的戦術を以て乗り越え、工夫をこらして築き上げた「稼ぐバリューチェーン」は、ソーシャルビジネスの真骨頂と言えるでしょう。

そんな中、幸運にも佐竹代表にインタビューすることができました。今回は、ユーグレナ社の緑豆事業を徹底解剖します。本事例から、ソーシャルビジネスの真髄を感じ取っていただければ幸いです。

(佐竹代表とグラミンユーグレナ社の方々)

緑豆事業を立ち上げる

事業立ち上げのきっかけは、日本を取り巻く緑豆マーケットの情勢変動によるものでした。

2010年頃、当時日本のもやし市場は600億円程度と言われ、原料となる緑豆は6万㌧使用されていました。ところがその緑豆はほぼ全量輸入されており、その中でも9割以上を中国からの輸入に依存していました。そんな中、世界的な穀物市場の高まりを受け、緑豆の輸入価格が高騰します。2003年に1㌧当たり63千円だった輸入価格は 2011年には167千円と2.5倍以上跳ね上がったのです。

(緑豆の輸入価格推移 *財務省貿易統計)

一方で、最大輸入先と述べた中国においても食生活の変化により、食糧輸出国から輸入国に転じていたことや、レアアース輸出規制のように、国策として突如供給自体が止められてしまうリスクが無いとは言えず、中国からの供給のみに依存している状況には、様々な(安定供給)リスクが存在していました。

もやしの生産・販売を手掛けていた佐竹代表(当時、株式会社雪国まいたけ)は、そのような状況をいち早く危惧し、中国一辺倒ではなく、仕入先を多様化することによって原料の緑豆を安定的に確保するとともに、緑豆の自社栽培を通じて品質の確保を行おうという方針を決定しました。

そんな中、ムハマド・ユヌス博士(2006年ノーベル平和賞受賞)との出会いがあり、一緒にソーシャルビジネスを考えます。結果、バングラデシュのBOP層の所得向上も目指して同国で緑豆の栽培をしてみようではないかと、意気投合。雪国まいたけとグラミングループ(グラミン・クリシ財団)は現地合弁会社「グラミン雪国まいたけ」を2011年7月に設立し、バングラデシュで緑豆事業を開始することとなりました。

(緑豆)
(もやし)

創成期
~ 官民連携 オールジャパンで取り組む ~

途上国での事業立ち上げは様々なリスクが伴うため、公的機関の支援プログラムを活用するケースも少なくありません。

本緑豆事業においても、2010年に日本貿易振興機構(ジェトロ)の開発輸入企画実証事業、2011年には国際協力機構(JICA)による「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」に採択され、バングラデシュの市場調査や農民指導・栽培方法の確立を行いました。

このように、立ち上げ時期はジェトロ・JICAといった公的機関からの支援を得つつ取り進めました。
支援・・・というと、資金面の協力をイメージする方が多いでしょうか。
実は、資金面以外の面においても、現地事情に精通した公的機関と協業する「官民連携」の意義は大きいということが、本事例から見て取れます。

バングラデシュで栽培した緑豆を日本へ輸出するというビジネスを検討していたわけですが、実は、緑豆はバングラデシュ政府が定める輸出禁止品目でありました。これは、国内消費量の多い豆を輸出してしまうと国民の食糧を十分に確保できなくなってしまうという、バングラデシュ側の食糧安全保障観点からの要求が背景にありました。

他方、この緑豆事業はバングラデシュにも恩恵をもたらすソーシャルビジネスです。事業意義についてバングラデシュ政府に理解してもらい、輸出できるように働きかける必要がありましたが、現地政府機関への働きかけを民間企業単独で行うのは容易ではありませんでした。そこで、ジェトロ・JICA・在バングラデシュ日本大使館がオールジャパンとしてサポートし、バングラデシュ農業省や商務省等を説得したところ、2012年7月、バングラデシュ政府が理解を示し、条件付(輸出量は生産量の6割を超えないことなど)のもと輸出許可を取得することができました。

上記を経て、ようやく第一ロット(初輸出)の緑豆が2012年11月にバングラデシュから出港し、日本に無事着港しました。官民連携の取り組みが功を奏し、良いスタートを切ることができたのです。

「輸出許可についてはほんの一例。そのほかにも、現地駐在のJICA, JETROならびに日本大使館の関係者皆様には本当に多大なご尽力を頂きました。」と、佐竹代表は感謝の意を込め、そう振り返りました。

(第一ロットのバングラデシュでのコンテナ荷積み)
(第一ロットの日本でのコンテナ荷降ろし)

~ Win-Winのビジネスモデルを確立し、貫く ~

「この緑豆事業の最大の特徴は、日本とバングラデシュの両国にとってWin-Winのビジネスモデルにあります。そうでないと、継続性も利益も確保できません。」 両国にもたらすメリットは、ユーグレナ社のホームページにも下記の通り紹介されています。

日本へのメリット
  • 新たな供給源の確保
    緑豆輸入における中国への過度の依存を抜け、バングラデシュ産の緑豆を輸入することで供給源の多角化を実現し、今後のもやし生産の原材料入手におけるリスク回避を行います。
  • 緑豆の価格の安定化を実現
    価格上昇リスクの回避を念頭に、生産から販売まで包括的に管理することで、安定した価格での緑豆の供給を実現させます。
  • 安全・安心な品質の確保
    現地の畑での生産から日本への輸入販売までを一括管理することで、より安全・安心な緑豆を日本へ提供します。
バングラデシュへのメリット
  • 農村地区における貧困層の雇用創出
    緑豆プロジェクトを通じて、緑豆栽培により農民の雇用機会を創出します。
  • 日本の農業技術およびノウハウの導入
    日本の栽培技術を習得することで、緑豆の収穫量・品質を向上し、収入の増加を実現します。
  • より高品質の緑豆を食卓へ
    現地にて高品質で、栄養価に富む緑豆はダール(豆カレー)などで好まれて食されており、ニーズがあります。日本の農業技術を用いて栽培した、高品質の緑豆を安価で国内販売することで、バングラデシュ人の人々の生活水準の向上に貢献します。
~ユーグレナ社ホームページ抜粋:http://www.euglena.jp/business/grameen/

このWin-Winのコンセプトは立ち上げ当初から貫かれています。それぞれの関係者のインセンティブを明示することで心を掴むことができ、着々と参画者を増やすことができたといいます。

2012年に本事業に参画する農家を募集するため、各地で農家説明会が開始されました。特に農家向けのメリットとしては、日本向けの緑豆(一定サイズを超えるもの)については、農家の通常の市場への販売単価(約43タカ/kg)を上回る買取単価(約60タカ/kg)を提示。 おおよそ農家の生産コストが40タカ/kgと言われているところ、通常の市場への販売だと3(43-40)タカ/kgしか利潤がないところを20(60-40)タカ/kgの利潤を生みだすもので、農家の収入向上への寄与は非常に大きいということが分かります。

全て順調であったわけではありません。 新たな作物を栽培する場合、その期間他の作物を栽培できないということもあり、契約を躊躇する農家も多かったといいます。それでも根気強く100回以上に及ぶ説明会を各地で開催し、必要な技術指導も提供することで、着実に農家との信頼関係を築き上げ、契約農家数を増やすことに成功することができました。

(バングラデシュ各地で100回以上開催された、農家説明会の様子)

~ 品質を徹底せよ ~

「貧しい人が作ったから買って下さい、と言っても誰も買ってくれません。日本で販売するためには、競争力のある価格で、良い品質のものを提供しなければならないのです。」 佐竹代表は品質の重要性を強調する。 バリューチェーンの各所に品質へのこだわりが込められています。

(農家での栽培)

高品質の緑豆を収穫するためには、ラインソーイング(畝作り)が欠かせません。しかし、伝統的なバングラデシュにおける播種(種蒔き)手法を見に行くと、畝は作らず、単に種子を圃場にばら撒くというブロードキャスティング(散播)が一般的であることが分かりました。

日本ではもやしとして食されるため緑豆の品質が(もやしの生育に大きく影響するため)重要となるが、バングラデシュでは豆を砕いてそのままカレーとして調理される(大きさもまばらで構わない)ので、バングラデシュの農家があまり「豆の栽培」に関して品質を気にしてこなかったという背景があります。 この様子を受け、農家への「品質」に対する意識改革・指導を徹底することに決めました。

そうは言っても数千にも上る、全農家に対して直接指導することは不可能です。 そこで、まず日本品質の栽培技術を選抜された「フィールドスーパーバイザー(ユーグレナ社雇用)」に指導・育成して、各フィールドスーパーバイザーが契約農家の指導・監理監督を行う仕組みを作り上げました。この仕組みによって、緑豆の「品質」について理解を浸透させながら、徐々に栽培規模を拡大することが可能となったのです。

畝作り

指定農薬による
外注駆除・病気予防

収穫

初期の立ち上げ時にはトラブルも起こりました。試験栽培で生産したもやしの一部が、黒く変色したのです。早速、自社の研究開発部門で調査・分析した結果、「Botryosphaeria rhodina(ボトリオスフェリア・ロジナ)」という子囊菌類に属する黒色綿状カビであることが判明しました。

(黒く変色したもやし)

直ちに感染源調査を開始して感染源を調査し、併せてボトリオスフェリア・ロジナ菌の殺菌に関し、現地法律(農薬取締法)と日本法律(残留農薬基準)に照らし合わせて、現地の農業大学協力のもと、農薬などを使用した殺菌手法を見出しました。

(現地農業大学での試験)

「品質の指導は日頃より徹底しています。
本格事業を開始してからの日本からのシップバック(品質クレームによる返品)は一度もありません。」
と、佐竹代表は胸を張った。

(収穫後の工程)

農家から収穫される緑豆は、大小さまざまなサイズから成ります。サイズの大きいもの(3.5mm以上)を日本に輸出して、小さいもの(3.5mm未満)はローカル市場に販売されるといったように、サイズごとに仕向地が異なってきます。特に日本向けに関しては、少しでもサイズが足りない場合、規格外品として販売できなくなってしまうため、厳格に選別しなければなりません。

しかし、収穫後、農家ごとに選別することはできなかったため、選別施設を設置することにしました。収穫した緑豆は、まず前処理としてゴミ除去を行う必要があり、これは各農家にて実施することに決定。その後、粒径選別施設に運搬し選別を行って、冷蔵倉庫に保管し、ロットごとに輸出/国内販売をするという流れを構築しました。必要な品質確保のためには、積極的に設備投資をする姿勢が伺えます。

2012年に開始した際の契約農家数は100戸ほどでしたが、2014年には3, 200戸にまで拡大。生産量の増加に対応するために、2015年には日本から日本製選別機を調達して設備増強をすることにしました。

実はその日本製選別機を調達するのも一苦労。政情不安が相まって治安が悪化したことで、随分と導入・設置に時間がかかってしまったようです。想定していたより半年以上は導入が遅れてしまいました。

「いやほんと、バングラデシュでは一つの困難を乗り越えたかと思うと、必ず次の困難に見舞われるのです」
佐竹代表はついそう、本音を漏らした。

ゴミ除去

選別工場

冷蔵施設
での荷受け
~保管
成長期(現在に至る)
グラミンユーグレナとしての再スタート

2014年、「グラミン雪国まいたけ」を立ち上げて事業が拡大しつつあった矢先、当時の親会社である雪国まいたけが同事業から撤退する可能性が出てきました。突如、存続の危機に立たされたのです。

「青天の霹靂でした。しかし、当時、既に契約農家は3,000戸近くいました。彼らを見捨てて止めることなど考えられませんでした。」佐竹代表は必至の想いで協力先を探しました。

ユーグレナ社は、バングラデシュで栄養失調の子どもたちにユーグレナを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」を実施中であった。それをかねてから知っていた佐竹代表は、ユーグレナ社の出雲社長に協力を求めたところ、出雲社長が「ぜひ一緒にやりましょう」、と快諾された。

2014年8月、ユーグレナ社が雪国まいたけから「グラミン雪国まいたけ」の株式を取得したとの発表がなされました。「グラミンユーグレナ」としての再スタートを切った瞬間です。

「あの頃を振り返ると・・・まるで、ドラマを見ているかのようでした」と、佐竹代表は当時の出来事を振り返る。

(2015年当時の写真 左から佐竹代表・出雲ユーグレナ社長・ユヌス氏)

事業成長のための様々な創意工夫

ユーグレナ社は事業拡大のために様々な取り組みを行っています。「稼ぐバリューチェーン」を築くためには様々な観点で工夫が必要だということを、本事業から学ぶことができます。代表的な取り組みについて紹介しましょう。

 
ITを駆使して農地管理を
 
ユーグレナ社は、AGRIBUDDY(アグリバディ)というITパッケージを活用しています。
 

1人当たり200~300農家の管理を担当しているフィールドスーパーバイザー(グラミンユーグレナ社が雇用)にAGRIBUDDYを搭載したスマートフォンを持たせて、このスマートフォンを持って農地を歩くと、GPSによって測定され総面積が分かる仕組みになっています。総面積/農地の地形が分かれば、栽培計画を適切に立てることができるようになるのです。

 

栽培の経過についてもシステム上で一括管理できるようになりました。フィールドスーパーバイザー側は、花が咲いていれば花のアイコンを押す、収穫時期になったら収穫ボタンを押すなど、簡単なボタン操作で情報が上がってくる仕組みを採用しました。

 

AGRIBUDDYのおかげで随分とモニタリングが効率化されたといいます。ユーグレナ社の同システムを用いた管理ノウハウは、8,200戸の農家にまで拡大を果たした立役者の1つと言えるでしょう。

(ITインフラ:AGRIBUDDYの活用)

 
農家への支払いはきめ細やかな管理を
 
最近バングラデシュでは「モバイルファイナンス」が盛んです。
 

しかし佐竹代表は 「モバイルマネーの送金サービスを利用すれば、農家への支払いも容易になったのだろうと考える人もいますが、そう簡単にはいかないのです。結局はモバイルマネーの口座開設・お金の預け入れ・受け取りなどができる実店舗にまで足を運ばなければならず、農家の人々は実店舗の近くに住んでいる人ばかりではないので、実際にはモバイルファイナンスの口座を持っていないのです。さらには手数料や取扱金額の制限など、色々と制約があるので、モバイルファイナンスは結果的に使っていません。」

 

そこで、佐竹代表は、独自に支払いの仕組みを構築することにしました。農地の数キロ以内に「コレクションセンター」を設け、そこの地域のグループリーダー(約60農家に1名)が、各農家の収穫分をまとめて回収して持ってくることとしました。その代わり、豆を回収するグループリーダーにはインセンティブとして1キロ当たり1タカの手数料を支払います。

 

検品が済んだらグラミンユーグレナ社からグループリーダーに豆代を支払って、リーダーが各農家へ支払うことになっています。実際に確実に農家にお金が行き渡ったのかは、後日電話で農家に確認しているという徹底ぶりです。

 

汚職蔓延が注視されるバングラデシュにおいて、末端の人々にまでしっかりとお金を届けることは容易ではありません。他方、農家との信頼関係を構築するという観点において、農家への支払いは非常に重要なポイントです。仕組みを構築して、手をかけて管理することで、ようやく末端の農家にきちんとお金が行き渡らせられるようになるのです。

(コレクションセンターの様子)

途上国での農業事業とはバリューチェーンを構築すること

「バリューチェーン全体の流れをご覧ください。農業ビジネスにおいて、農地で農業を指導している作業は全体の2割ぐらいで、実はそれ以外の業務に多くの時間を割いています。農家に栽培指導するだけでは事業は成り立ちません。」

(緑豆事業:バリューチェーン全体の流れ)

  1. 農業技術移転・指導
  2. 集荷・決済
  3. 選別・保管
  4. 政府許認可・輸出手続き
  5. 現地販売・国内営業
  6. 日本側での輸入手続き
  7. 日本側での営業・顧客開拓

佐竹代表は、途上国で農業事業を考える際には、農家に対する技術移転だけではなく、川上から川下までの全てのバリューチェーンを視野に入れることの重要性を訴えます。確かに、農家への栽培指導だけでは農業ビジネスが成功しないということがよく理解いただけたのではないでしょうか。

合理的戦略と熱意の両立

フィールドスーパーバイザーの育成を通じた農家指導の仕組み、グループリーダーを通じた農家への支払いの仕組み、ITを活用した農地管理の仕組み、適切に許認可を取得するための官民連携体制・・・ これまで紹介してきたように、本事例は1つ1つの業務ステップにおいて、試行錯誤しながらも最適な仕組みや体制を作り出し、事業持続性のあるバリューチェーンを築き上げた好事例と言えます。これらの合理的な戦略は、これから途上国に進出を検討している企業の方々にとっても、色々と学ぶことが多い事例紹介になったのではないでしょうか。

他方、合理的な戦略だけではここまで成功しなかったのでしょう。やはり何と言っても佐竹代表の渾身の熱意と粘り強さがあってこそ、成し得た成果なのだと筆者は感じております。実は、本ストーリーでは書ききれなかった苦難がまだまだありました。それを一つ一つ、真剣に受け止めながら全力で問題解決に取り組んでこられました。いずれかの要素を備えた企業はあっても、ここまで合理的戦略と熱意・粘り強さの双方をバランス良く持たれた方は、そうそうお目にかかれるものではありません。

さて、ソーシャルビジネスの真髄を感じていただけたでしょうか。最後に、ユーグレナ社の緑豆事業のさらなる拡大を期待するとともに、本事例紹介からソーシャルビジネスのエッセンスを学び取ることで、社会効果発現と事業持続性の両立の実現を目指した、より多くの新たな事業がバングラデシュで活躍されることを願う次第であります。