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HOMESDG長年抱える課題「水」

SDG2020.06.30

目標4:質の高い教育をみんなに

【バングラデシュにおける持続可能な開発目標(SDG)】

地域: ダッカ

分野:

5つの基本的人権(自由権、平等権、社会権、基本的人権を守るための権利、新しい基本的人権)の中で、教育は、国家・個人の持続可能な開発の観点から最も重要な要素の一つです。国家は、質の高い教育なしには、持続可能な開発への一歩を踏み出すことはできません。持続可能な開発目標のSDG 4に掲げられた「質の高い教育」とは、「すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」ことを目標としています。

SDG4のグッドプラクティス、REPTO教育センターの概要

REPTOは、バングラデシュを代表するオンライン教育プラットフォームです。教育界の専門家監修のもと、教育コンテンツの品質管理に最新の注意を払い、社内確認チームがコンテンツを確認しています。同社は、ベンガル語による無料コース、有料コース、個別指導、トレーニングなど様々なサービスを提供しています。REPTOは、学習者が就業環境においてスキルを最大限に生かすことができるよう、多様で最新のスキルを学ぶために取り組んでおり、常に最新のテクノロジーを利用できるよう更新し続けています。
同社事業は、持続可能な開発目標の指標4.4「2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる」、指標4.4.1「ICTスキルを有する若者や成人の割合(スキルのタイプ別)」に貢献しており、バングラデシュにおけるSDG4への最も有能な貢献者としての地位を獲得しています。
REPTOの創設者であるIstiyak Sheyam氏は、大学を卒業したにもかかわらず技術スキルが不足しているために良い仕事に就けず、多くの若者が失業している状況を改善したいという倫理的な意欲から同社を立ち上げました。Istiyak Sheyam氏は、eラーニングプラットフォームREPTOの運営を開始し、学習者に手頃な価格で技術教育を提供することに成功しました。

REPTOが提供する学習コース

REPTO教育センターには、さまざまなスキルに関する100以上のコースがあります。彼らが提供するコースの中でも、特に人気のあるトレーニングコースは、下記の通りです。

  • デジタルマーケティング
  • プログラミング
  • ソフトウェア開発
  • Webデザイン開発
  • WordPress
  • グラフィックデザイン
  • フリーランストレーニング
  • MS Office
  • 写真、ビデオ撮影
  • 科学技術
  • 英語
  • ライフスタイルトレーニング
  • 起業家精神
  • 専門能力開発
  • オンラインでのマネタイズ
  • データベース管理
  • アカデミック
  • ビデオ編集、アニメーション 等
REPTOのビジネスモデルとSDG4への貢献方法

REPTOは、新卒者や卒業生と連携しながら、専門知識が限られている職業に対するトレーニングの開発に情熱を注いでいます。同社は、手頃な価格でプレミアムコースを提供することで収益を上げています。
受講者は、REPTOのウェブサイトから会員登録を行う必要があり、通常500〜700タカ(約650〜910円)のコース料金を支払うことにより、特定のコースを受講することができます。一方、プレミアムコースは無制限で受講するには、年間会員になる必要があり、年会費は2,999タカ(約3,898円)です。年会費を支払ってからの1年間、受講者は時間や受講コースの制限なく、REPTOのサービスを利用することができます。
年会費の支払いの際に、受講者はREPTO所定の形式で履歴書(情熱、スキル、興味、その他の関連情報を含む)を作成・提出する必要があります。履歴書の提出後、REPTOから記載情報に合った有益なコースをいくつか提案され、提案されたコース以外にも、受講者の希望に応じて任意のコースを選択することができます。
SDG4の指標4.4は、「2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる」ことを目指しています。REPTOが持続可能な開発目標SDG4に貢献している由来は、未熟な新卒生がその仕事・専門分野で競争力のある人材として活躍する社会を目標に掲げていることにあります。

教授法

REPTOは、テクノロジーの発展が進む世界を利用して、様々な労働環境で働く若者に貢献するための近代的で更新されたスキル開発に重点を置いています。
REPTOのオンラインコースは、受講者が課題探求できるよう設計されています。コースを受講するための手順は、①Webサイトへの登録、②コースの選択、③ビデオの視聴、 ④クイズと実践的試験、⑤証明書の取得です。

フローチャートは、REPTOによるコースの実施プロセスを示しています。


証明書の発行

オンラインコースを修了すると、受講者にはREPTOから公式証明書が発行されます。すべてのコースに対してREPTO教育センターから授与された修了証明書は、受講生が新たに学んだスキルを称賛しています。 証明書を発行することにより、受講生は、履歴書のトレーニング項目に実績を記載することができます。 また、受講者のLinkedinプロファイルに証明書が自動的にアップロードされるなど、様々なシーンで利用できるため、採用の際に、雇用主は候補者のスキルを確認することができます。

証明書の授与

証明書発行の基準

REPTO教育センターには、受講者に証明書を発行するための基準を定めています。

  • 受講者は、コースに関連するすべてのビデオコンテンツを視聴する必要があります(コースインストラクターによって検証)。
  • 受講者は、すべてのクイズに挑戦し、コースに応じて一定のスコアを確保する必要がありますがあります(コースインストラクターによって検証)。

トレーニングコースが全て完了すると、すぐに証明書の発行が必要かどうかを尋ねる電子メールがREPTOから送信されます。証明書の取得には、受講者がメールを返信してから、2日営業日を要し、 その後、必要に応じて、他の形式でも証明書を発行することができます。受講者は、取得した証明書アカウントにログインすることで、LinkedIn プロファイルに証明書を追加することができます。

コンテストでREPTOが表彰される様子

教師の採用

REPTO教育センターには、受講者の職業生活の向上を目的としたコンテンツ開発のために数千時間を費やしており、これらは一流のオンラインコースクリエイターによって開発されています。また、REPTO教育センターは、いくつかの特定の基準に従って、実施する予定のコースの概要に焦点を当てて教師を採用しており、各教師が目標の基準を満たしていることを確認し、受講生へのサポートに真剣に取り組んでいます。REPTOの教師選定基準は、下記の通りです。

  • 専門知識
  • ソーシャルネットワークの利用度(投稿頻度、コメント、いいね、共有等によるフォロワーの関与)
  • 投稿内容
  • ビデオ作成機能
  • ブログ(ビデオブログ)と投稿頻度
  • 過去の経験など

REPTOは通常、教師を募集するために独自の募集リンクを使用しており、それ以外にも、応募に関心のある教師は、REPTOのウェブサイトから履歴書を提出することができます。 同社は、データベースを充実させるために、ウェブサイトの[キャリア]タブで常に履歴書を受け付けており、必要に応じて、採用されます。

また、影響力のある教師、有名な教師を採用するために、常にオンラインプラットフォームを確認しています。

提携企業

REPTO教育センターには、企業担当者へのトレーニングの提供のために、12社を超える企業との契約を締結しています。 REPTO教育センターには、企業担当者へのトレーニングの提供のために、12社を超える企業との契約を締結しています。バングラデシュ大手通信企業のグラミンフォン、ライドシェアリング会社のPathao Limited等が有名で、 REPTOは、会社の設立時にPathao Limitedのすべての運転手と総務担当者をトレーニングし、同社の能力強化に大きく貢献しました。

SHEBA.XYZとの契約締結

その他の企業にも同様に、REPTO教育センターは、あらゆる企業の従業員に対して様々なトレーニングを提供することができます。トレーニングの受講費は、トレーニングモジュールと受講者数によって異なります。

日系企業との連携可能性

eラーニングは、バングラデシュで比較的新しいアイデアであり、多くの学生は、eラーニングによる学習にあまり積極的ではないのが現状です。また、コンテンツ開発者の経験不足も大きな課題であり、バングラデシュのeラーニング市場の発展のために、日本の経験や技術が活かされる可能性が非常に高いと言えます。特に、下記の項目における連携可能性が考えられています。

  • 知識と経験を共有するためのREPTOとの戦略的パートナーシップ
  • 国際基準のコンテンツ開発のための資金投資
  • 市場拡大に向けたアイデアの構築
  • バングラデシュeラーニング市場への国際基準・国際的な技術の投入
  • REPTO証明書を国際的に有効な証明書として認定
  • 日本とバングラデシュの資源の共有

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