リンディ州・ムトワラ州水供給計画(第1期)

The Project for Rural Water Supply in Lindi and Mtwara Regions

終了案件

国名
タンザニア
事業
無償資金協力(交換公文(E/N))
課題
水資源・防災
交換公文(E/N)署名
2003年9月~
供与額
3.31億円

プロジェクト紹介

タンザニアの南部地域2州(リンディ州、ムトワラ州)の村落では、給水率は35パーセント以下と低く、地域住民は浅井戸や雨水、池などの限られた水源を利用していましたが、水質、水量とも不十分であり、衛生面においても劣悪な状況でした。この協力(第1期)では、深井戸掘削工事に必要な機材の整備を支援し、第2期および第3期では、深井戸給水施設の整備を支援しました。これにより、各村落の給水施設が整備され、対象地域における給水人口の増加と、安全な水の持続的な供給に寄与しました。

協力地域地図

リンディ州・ムトワラ州水供給計画(第1期)の協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • この協力の第1期で供与された井戸掘削機材。対象地域で地下水を掘り当てるためには井戸を深く掘る必要がある。このため深さ300メートルまで掘削可能な日本製の井戸掘削機が供与された。 

  • この協力の第2期の井戸掘削作業の状況。供与された井戸掘削機材により井戸の建設が進められた。 

  • 動力ポンプ井戸給水施設(井戸、発電機室、貯水槽)。掘削した井戸に水中ポンプが設置され発電機の電力で運転することにより地下水が汲み上げられて貯水槽に送られる。水源を保全するためフェンスで囲まれている。38村に建設された。 

  • 動力ポンプ井戸給水施設(公共水栓)。貯水槽に溜めた地下水は水道管により公共水栓まで配られる。蛇口をひねれば安全な水を汲むことができる(2007年3月27日の第3期供与式典に出席された伊藤大使およびタンザニア水省副大臣)。 

  • 人力ポンプ井戸給水施設。人口が少ない村や集落が散開している村では運転コストがかかる動力ポンプ給水施設の運営維持管理は難しい。このような村には運転コストのかからないハンドポンプ井戸が建設された。32村、161箇所に建設された。 

  • 運転操作方法指導。発電機やポンプの運転方法を間違えると故障して修理費がかさむ。一方、正しく使えば故障なく長持ちして維持管理費を安く抑えることが出来る。水管理組合に対する運転操作方法の指導は不可欠。 

  • コミュニティ組織形成活動。建設された給水施設は住民自身が運営維持管理していくことになる。利用者住民による民主的な水管理組合の設立は不可欠。 

  • 水料金徴収と会計管理に関する指導。給水施設を運営していくためには発電機の燃料代などのお金が必要。水料金徴収と会計管理は水管理組合の最も重要な活動。 

  • 利用者登録指導。みんなが勝手に水を使っては給水施設の運営維持管理は成り立たない。水管理組合に登録してきちんと水料金を支払う人だけが安全な水を利用することが出来る。 

  • 衛生教育活動。安全な飲料水である地下水を汲み上げても水を容れるバケツが汚れていたら汚染された水を使っているのと同じこと。安全な水の利用方法に関する住民への衛生教育は不可欠。 

関連情報

関連・連携プロジェクト

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