南スラウェシ州地場産業振興支援(地域資源を活用した)プロジェクト

The Project for Development of Industry based on Local Resources in South Sulawesi Province

終了案件

国名
インドネシア
事業
技術協力
課題
民間セクター開発、貧困削減
協力期間
2009年4月~2012年4月

プロジェクト紹介

インドネシアの東北8州で最大の経済規模を持つ南スラウェシ州。しかし、かつて盛んだった木材など中間財の加工と貿易は、市場や産業振興政策などの変化により競争力が低下し、製造業は停滞していました。地域経済の活性化を目指す同州政府は、特産品の指定など地域資源を活用した産業を振興し、商品に付加価値を与える活動を促進しており、この協力では、州政府の産業振興策の策定・改善能力の向上、地場産業従事者への研修強化、地域資源を活用するクラスターの強化などを支援しました。

協力地域地図

南スラウェシ州地場産業振興支援(地域資源を活用した)プロジェクトの協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • 州政府関係局の間で目標や対象の共有を図らないまま、それぞれが地場産業への支援内容を計画・実施することが続いています(写真は、異なる産品が無秩序に展示された州政府主催展示会の1コマです)。 

  • 地場産業側の取組み意志や能力を十分確認しないまま、支援内容を計画・実施することが常態化しています(写真は、有効活用が図られていない供与機材の一例です)。 

  • 南スラウェシで織られる絹布の多くが白地のままジャワ島にて最終製品へ加工されるように、豊富な資源に十分な価値を付加できていません。 

  • 州商工局の働きかけもあり、大手流通チェーン(カルフール)が行う地場中小企業製品のプロモーション支援(期間限定のデモ販売)に、クラスター強化活動が支援するパッションフルーツ加工品、大理石工芸品が採り上げられました。デモ販売の結果が良好であれば、流通チェーンとの取引の可能性が開けます。 

  • 絹織産業に対する「天然染色による製品作り」に関する研修を皮切りに、随時研修計画が実施に移されています。 

  • パッションフルーツ産業では、類似産地の視察後、生産者有志により着色料や保存料といった添加物を極力抑えたプレミアム・ジュースの試作が進められ、試作品はマカッサルやジャカルタでの展示会に出品され好評の兆しが見られます。 

  • カカオ産業では、工業省傘下の研究開発機関の協力を得て生産工程改善に向けたコンサルテーション・プログラムを実施しているところ、依然として改良余地が多いものの、活動開始前の製品と比べ随分と改善が図られました。 

  • パッションフルーツ産業がプレミアム・ジュースの試作品をジャカルタでの展示会に出品した際に、CPと生産者が訪問客よりコメントを聞取りしている様子です(これまで展示会でこうしたコメントの聞取りをする取組みは殆どありませんでした)。 

  • カカオ産業に対するコンサルテーション・プログラムにて、農産加工専門家が現場で生産者にアドバイスをしている様子です。 

  • クラスター強化活動の実施では、何よりも民間事業者の取組み意志が重要です。しかし、意欲を表しても実行が伴わない例もあります。写真は、大理石工芸品の生産者グループが、マカッサル市内ホテルの厚意によりEVホール近くに製品を展示している例ですが、展示主旨が伝わりにくい状態です。 

関連情報

関連・連携プロジェクト

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本プロジェクトの他の期・フェーズ

本プロジェクトの他の期・フェーズはありません。

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