森林減少抑制のための参加型土地・森林管理プロジェクト

Participatory Land and Forest Management Project for Reducing Deforestation

終了案件

国名
ラオス
事業
技術協力
課題
自然環境保全、貧困削減
協力期間
2010年9月~2015年9月

プロジェクト紹介

ラオスでは、1940年代には70パーセントであった森林率が、2002年には41.5パーセントまで低下しています。同国政府は、2020年までに森林率を70パーセントまで回復する計画を立てており、地域の森林保全には、地方政府が住民と共同で行うことが重要で、貧困削減、地球規模の環境保全にもつながります。この協力では、これまでの協力を通してつくった森林減少抑制のための住民支援プログラムツールをさらに改善する支援を行いました。これにより、参加型土地・森林利用管理を主体とする森林減少抑制システムの作成に寄与しました。

協力地域地図

森林減少抑制のための参加型土地・森林管理プロジェクトの協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • プロジェクトサイト(ルアンパバン県ポンサイ郡)の土地利用の様子。プロジェクトの対象地域であるラオス北部では、焼畑耕作による陸稲栽培が伝統的に行われてきた。近年は、人口増加や商品作物生産などの影響で、休閑期間が短期化し、森林減少・劣化が進んでいる。「森林減少抑制のための参加型土地・森林管理プロジェクト:以下、PAREDD)」は、森林減少を抑制するためのアプローチとして、以下の活動を対象地域の住民とともに実施している。(1)土地・森林利用計画の策定(2)森林管理活動、住民の生計向上活動(3)森林被覆・土地利用・炭素蓄積量のモニタリング 

  • 焼畑地への火入れ。 

  • カウンターパート研修の様子。対象サイトにおける活動は、ルアンパバン県農林事務所職員と対象郡の普及員(カウンターパート)が中心となって実施する。カウンターパート研修では、プロジェクトの目的や活動を対象サイト住民にわかりやすく説明するにはどうすべきか、カウンターパート自身が考えながらポスターや研修教材を準備し、ロールプレイで達成度を確認する。 

  • カウンターパート研修時の集合写真。 

  • 対象サイトの住民へのプロジェクト内容の説明。住民参加型プロジェクトにおいて重要なのは、住民がプロジェクト活動の趣旨を理解し、主体的に活動を実施すること。そのために、普及員(カウンターパート)がファシリテーターとなり、住民に対して技術や情報を提供することで、住民の能力向上に貢献している。 

  • 衛星画像を用いて住民と村落境界線を確認。PAREDDでは、森林減少抑制にむけた活動のひとつとして、対象村において村落境界線の画定と土地利用計画策定を支援している。衛星画像や地形図を用いて、対象4村の村代表者とともに村落境界線や村のランドマーク(河川、道路など)を確認する。村の資源や土地・森林利用に関する理解促進だけでなく、住民に対して地図の読み方を教えることもカウンターパートの重要な役割。 

  • 地形図を用いて村落内のランドマークを確認。 

  • 女性グループによる村の資源マップの作成。 

  • カウンターパート、住民による村落境界線GPS調査。PAREDDでは、住民支援活動に加え、森林資源調査やGPSを用いた村落境界線調査など、各種の調査を実施している。常駐の長期専門家に加え、短期専門家が直接カウンターパートや住民に技術指導を実施し、将来的にはカウンターパートと住民自身で調査が実施できるよう能力強化を図る。 

  • 短期専門家による森林資源調査方法の指導。 

関連情報

関連・連携プロジェクト

関連・連携プロジェクトはありません。

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