河岸侵食対策技術プロジェクトフェーズ2

The Project on Riverbank Protection Works Phase 2

終了案件

国名
ラオス
事業
技術協力
課題
水資源・防災
協力期間
2010年10月~2014年9月

プロジェクト紹介

ラオスの水運交通と経済発展を支えてきたメコン河では、河岸侵食による土地の崩壊や流失の被害があり、最も深刻な場所では年に20メートルの河岸後退が生じていました。この対策に日本の伝統工法を紹介したことをきっかけに様々な技術支援が行われてきました。フェーズ1では首都ビエンチャンを中心に実施されましたが、この協力(フェーズ2)では、中央政府だけでなく地方政府も対象として、低コストで、環境に優しく、地域住民の雇用創出にも繋がる伝統工法による河岸侵食対策事業の全国普及展開を目指した支援を行いました。

協力地域地図

河岸侵食対策技術プロジェクトフェーズ2の協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • メコン河本川の代表的な河岸侵食状況。撮影時期は、乾期に入り水位が下がった11月末であり、雨期(洪水期)の最高水位時との水位差は10メートル近くにもなる。 

  • メコン河はラオス領内の多くでタイとの国境線を形成している。対岸のタイでも同様に河岸侵食が発生しているが、割り当てられる予算の違いもあり、ラオス側と比較して河岸侵食対策工の整備率は高い。写真はタイ側で整備された近代的な対策工(護岸)の例。 

  • 日本の伝統的な河岸侵食対策技術である粗朶沈床(そだちんしょう)は、明治初期にオランダから伝えられて以降、水制や護岸の根固(ねがため)として長年使われてきた。写真は粗朶沈床の材料としてラオスの雑木林で採取されたものである。 

  • 日本の伝統技術をラオスの河岸侵食対策に役立てることができるのではないかということで、これまでに様々な技術支援が行われている。本プロジェクトに先立って実施された開発調査(2001〜2004年)では、ビエンチャン市内の緊急性の高い地点で粗朶沈床など伝統技術を生かした河岸侵食対策工を設置した結果、河岸の状況が劇的に改善されている。 

  • 日本人専門家によるラオス若手技術者への技術指導状況。 

  • 2011年3月にビエンチャンで開催された、「フェーズ2」の第1回セミナーに全国から招集されたラオス人技術者と日本人専門家を含むJICA関係者たち。 

  • ラオスの地方部では初めてとなる、ボケオ県で製作された粗朶沈床。 

  • 粗朶沈床の製作手順。 

  • ボケオ県の工事現場。腕力をあまり必要としない連柴製作作業などには、多くの女性も現金収入を得るために労働者として参加している。 

  • 富士川(山梨県)で聖牛(せいぎゅう)の説明を受ける研修員。日本での研修では、河川管理、河川工学に関する広範な知識を取得してもらうことも重要な目的としている。 

関連情報

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