農産物流通改善を通じた上エジプト農村振興プロジェクト

Master Plan Study on Development of Agricultural Produce Marketing for Small Scale Farmers in the Upper Egypt

終了案件

国名
エジプト
事業
技術協力
課題
農業開発/農村開発
協力期間
2010年3月~2012年8月

プロジェクト紹介

エジプトの上エジプト地域は、国内で最も貧困層の占める比率が高い地域です。上エジプト地域の就労人口の約53パーセントは農業関連分野であり、農家の85パーセント以上は小規模農民で、これら農民は、仲買人などの流通業者による買付けに農産品の流通を委ねており、農業生産を通じた所得向上の方策を見出せない状況でした。この協力では、上エジプト地域(ミニア県、アシュート県)の小規模農家を対象に、農産物の流通改善を通じた農村振興マスタープランを作成しました。これにより、上エジプト地域の小規模農家の生計向上のための農産物流通システムの改善に寄与しました。

協力地域地図

農産物流通改善を通じた上エジプト農村振興プロジェクトの協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • 村でのワークショップ開催風景。調査対象地域ではワークショップなどを通じた調査活動が実施された。 

  • カウンターパートメンバーとの会議風景。調査結果やパイロットプロジェクト案について活発な意見交換が行われた。 

  • デモ圃場設置に向けたセミナー風景。トマトの作期調整を目的としたトマトとメイズの混作がデモ圃場では実施されている。 

  • アシュート県農業事務所の育苗施設にて。カウンターパートと調査団。デモ圃場に用いるトマトの苗を県農業事務所でカウンターパートが自ら育苗した。パイロット事業を通じて県農業事務所の野菜苗の供給機能の強化を図った。 

  • デモ圃場で収穫された夏トマトを手に取るカウンターパート。メイズとの混作による日陰効果によりトマト苗が萎れるのを防いで収穫期間を延ばし、端境期出荷を狙っている。 

  • バジルの乾燥風景。対象地域ではバジルを直接地面にばら撒き乾燥させているが、カファス(籠)を使って日陰乾燥させることを試行している。色合いや風味といった品質改善がなされ、高く販売できる可能性が高まる。 

  • パソコンを通じた情報配信風景。SMSを通じてトマトなどの卸売価格を農民に配信。こうした情報を農民が手にすることにより収穫時期の調整や仲買人との交渉に資することが期待されている。 

  • パイロットプロジェクトを通じて作られた農産物加工ユニット(ミニア県デルガ村)。建物は村の農協が提供し、内装、および加工機材をプロジェクトで供与した。 

  • 地元で取れたトマトを使ってトマトペーストを生産する女性たち(アシュート県リファ村)。農産加工を通じて地場生産物に付加価値を付けて販売することを目指している。また、地元での雇用創出も目指している。 

  • 地元で取れた柑橘を使ってオレンジジャムを生産する女性たち(アシュート県バハリ村)。 

関連情報

関連・連携プロジェクト

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本プロジェクトの他の期・フェーズ

本プロジェクトの他の期・フェーズはありません。

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