コメ収穫後処理技術・マーケティング能力強化プロジェクト

Rice Post-Harvest and Marketing Pilot Project in Nasarawa and Niger States

終了案件

国名
ナイジェリア
事業
技術協力
課題
農業開発/農村開発
協力期間
2011年9月2016年4月

プロジェクト紹介

ナイジェリアは、アフリカで最もお米の生産量が多い国ですが、海外からの輸入も多く、米の自給率向上が重要課題となっていました。しかし、国内産米は海外からの輸入米に比べると品質が劣るため、消費者の嗜好は輸入米に向きがちです。こうしたことから、この協力では、対象州政府の農業担当職員や稲作農家、精米業者などを対象に、米の品質向上を図るための方法について研修を実施し、高品質の米を生産し市場に出すための人材育成を支援しました。また、品質向上に加え、生産・加工段階で発生する損失を減らすことも狙っています。

協力地域地図

コメ収穫後処理技術・マーケティング能力強化プロジェクトの協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • 対象2州のお米はパーボイルド米と呼ばれる。この米は、収穫された籾に蒸煮加工という特殊な加工を施し精米された米で、多くの市場で売られている。この米の品質改善がプロジェクトの目標だ。 

  • 蒸煮加工では、「籾を水に一晩漬ける」「蒸す」「乾燥させる」という3つの作業が行われる。蒸煮加工を行う道具は、場所や扱う量によって様々だ。蒸煮加工を生業とする農村部の女性は、調理用の大鍋ひとつで蒸煮加工を行う。 

  • 蒸煮加工の次は精米加工。精米加工はおもに男性が多く、小規模で受託精米または精米と白米販売を兼ね、生業としている。老朽化した精米機を、部品を交換しながら大切に維持管理している。 

  • 専門家とカウンターパートで流通している米の品質、価格、消費者が好む品質などを聞き取り調査した。その結果、「石が無い」「砕け米が少ない」「色が薄い」「夾雑物が無い」ということが品質改善の目標となった。 

  • 高品質米を作り出すには改善技術が必要だ。技術改善は、すなわち投資。投資したら利益を出さなければならない。精米業者や蒸煮加工業者へ技術改善を勧める指導者を育成する研修では、事業経営について演習を行った。 

  • 品質改善目標のひとつに、「石が無い」ということが判明した。そこで、小規模精米業者が技術的に導入可能な仕様の小型石抜き機をプロジェクトで購入し、指導者を育成する研修で操作技術の習得に努めた。 

  • 砕米を減らし、色を薄くしムラを無くすには、蒸煮加工の改善が不可欠という結論に達した。そこで、数種の蒸煮用機材の試作・試験・改良という改善作業で技術移転を行い、改良技術を研修に導入しようと計画している。 

関連情報

関連・連携プロジェクト

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本プロジェクトの他の期・フェーズ

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