能力強化研修の実施状況について

2018年4月24日~26日に、成果3「環境保護総局全体として、また環境省内各部の環境管理に関する基礎的な知識と技術が獲得される」の活動の一環として、C/Pである環境省環境保護総局(GDEP/MoE)の職員を対象に以下の研修を実施しました。
4月24日:(水質管理研修)携帯型水質計測装置使用方法実習
4月25日:(総合研修)環境管理セミナー
4月26日:(大気・騒音・振動研修)大気汚染

携帯型水質計測装置使用方法実習では、pHや水温、DO、濁度等が計測出来るHoriba製のマルチ水質チェッカーに関する講義と実地演習を実施しました。本研修には、環境省の水質部やインスペクション部、ラボ等から総勢23名が参加し、機材の使用と維持管理方法、データの整理等を学びました。今後、本機材を用いてプノンペン都内の河川や排水路を対象とした水質モニタリングを環境省水質部が中心となって実施し、水質改善に役立てるために必要となる基礎データを収集する予定です。

画像

機材の組立及び使用方法を確認

画像

環境省近くの河川にて実地演習

環境管理セミナーでは、PM2.5及びPM10が測定できるポータブルPM測定器を用いた講義と実地演習を行いました。本研修には、大気部を中心に総勢24名が参加し、機材の使用方法とデータの出力方法、測定データの見方等を学びました。今後、環境省大気部がカンボジア工科大学(ITC)と協働し、本機材を用いてプノンペン都内のPM2.5及びPM10の測定を継続して実施する予定となっています。

画像

PM測定器の説明を受ける環境省職員

画像

PM測定機材の実地演習

大気汚染研修では、日本がこれまでに経験した大気公害と大気汚染防止等の規制の概要、モニタリングの構造、手法、データマネジメント、維持管理、現状の課題等に関する研修を実施しました。本研修には大気部を中心に総勢26名が参加し、前日に実施した研修に続きPM2.5, PM10に関する質問が多く出るなど、活発な質疑応答が行われました。大気部は現在、PM2.5、PM10を含む大気測定機材の全国的な導入を検討しており、これらの研修は機材の導入やデータ管理、今後の方針検討等に向けて非常に有用な研修になりました。

画像

研修の様子

画像

質疑応答中のJICA専門家(右)