パイロット市で集落開発計画作成
2018年11月~2019年3月
本プロジェクトの研修を受講したパイロット市の社会開発普及員、ジェンダー平等推進課職員、環境課職員及び各市を担当するローカルコンサルタント1名が、モデル集落から選出された集落リーダーに研修を実施し、住民主導で集落開発計画(PLAN DE ACCIÓN COMUNITARIO:PACO)を作成できるように支援しました。集落住民は、本プロジェクトで開発した集落開発計画プロセスに沿って、集落開発計画を作成し、2019年3月には、パイロット市6市の7集落にて集落開発計画が完成しました。
本プロジェクトで開発した集落開発計画作成プロセスには3つの段階があります。以下に各段階ごとに説明します。
第一段階(Previo:市役所の社会開発に係る基盤整備)
集落開発計画を作成するために必要な市役所の体制及び人材が準備される。
第二段階(Condición previa:集落開発計画作成事前準備)
市役所が、集落開発計画を作成するために必要な事前準備を行う。
第三段階(Elaboración de PACO:集落開発計画作成)
集落運営グループを中心に、集落住民が、集落開発計画を作成する。
第一段階(Previo:市役所の社会開発分野に係る基盤整備)
PASO 0:絶対条件:市が生活改善サークル活動の経験を有している
PASO 1:市長のプロジェクトPASOへの参加表明
PASO 3:市プロジェクト担当者の研修実施
PASO 4:市役所とFISDLとの間の協定書締結
PASO 5:市役所内で集落開発計画作成のためのプロジェクトチームを結成する
PASO 6:市プロジェクトチームへの研修1
PASO 7:市プロジェクトチームへの研修2
ここまでが第一段階(Previco:市役所の基盤整備)。第一段階終了時点で、集落開発計画を作成するために必要な市役所の社会開発に係る体制及び人材が整備される。
第二段階(Condición previa:市役所による事前準備)
PASO 8:集落開発計画を作成する集落の選定
PASO 9:選定された集落の情報収集
PASO 10:集落リーダー及び集落組織代表とのコンタクト
Paso 11:集落リーダーへのプロジェクト説明
Paso 12:集落会議の開催
Paso 13:集落運営グループへの基礎研修1
Paso 14:集落運営グループへの基礎研修2
ここまでが、第二段階(Condición previa:集落開発計画作成事前準備)。第二段階終了時点で集落開発計画を作成するために必要な市役所の準備が整えられる。
第三段階(Elaboración de PACO:集落開発計画作成)
プロジェクトPASOにおいては、市のプロジェクトチームが集落運営グループ(Grupo Gestor)のメンバーに集落開発計画作成方法を教え、集落運営グループ(Grupo Gestor)が中心となって集落開発計画作成ワークショップを実施する。本プロジェクトの集落開発計画は、1)集落の過去の振返り、2)現在の集落状況分析、3)将来の活動計画作成、の3回のワークショップを実施することによって作成される。本プロジェクトの活動計画は、過去・現在・未来、が連動するところに特徴がある。
Paso 15:集落運営グループへの実践研修1(集落の過去の振返り)
Paso 16:集落開発計画作成ワークショップ1(集落の過去の振返り)
Paso 17:集落運営グループへの実践研修2(現在の集落状況分析)
Paso 18:集落開発計画作成ワークショップ2(現在の集落状況分析)
Paso 19:集落運営グループへの実践研修3(将来の活動計画作成方法)
Paso 20:集落開発計画作成ワークショップ3(将来の活動計画作成方法)
Paso 21:集落運営グループのメンバーによる詳細な集落開発計画作成
Paso 22:市役所・市議会への詳細な集落開発計画の発表
Paso 23:集落会議における集落開発計画の承認
ここまでが、第三段階(Elaboración de PACO:集落開発計画作成)。第三段階終了時点で集落開発計画作成が終了する。
第三段階終了後、集落開発計画を作成した集落は、集落開発計画の実施、モニタリング、評価を行います。各市は、新たな集落でも集落開発を作成することを計画しており、このPACOプロセスの適用を通じて、市の職員が実践経験を積んでいくことで、市職員全体の能力向上に繋げていきたいと考えています。
また、本プロジェクトではこの集落開発計画作成にあたり、手引書の初版を作成しました。
今後はこの手引書をプロジェクトチームのメンバーで見直し、集落開発計画策定プロセスに関する手引書(最終版)を完成させます。