プロジェクトニュース3:運営指導調査団の派遣2

2021年6月に始まった感染症早期警戒対応能力強化プロジェクトにおいて、2023年1月2日から9日までJICA本部は国立感染症研究所からサーベイランスの専門家をまねき運営指導調査団を派遣しました。この調査団は新しく決まったプロジェクトの対象州のひとつである東カリマンタン州を保健省のサーベイランス担当者と訪問しました。調査団はプロジェクト活動である県市レベルのEWARSトレーニングに補足、追加すべきことは何か、追加の機材や教材の必要性はあるのか、本邦研修で何を入れるべきかを検討するため、EWARSを取り巻く環境を現地の関係者から聞き取りし、協議しました。
JICA人間開発部参事役の駒澤大佐氏と国立感染症研究所実施疫学研究センターの砂川センター長、福住主任研究官が調査団のメンバーとしてジャカルタの保健総合検査センター(BBTKLPP)と東カリマンタン州の保健事務所、州内のサマリンダ市保健事務所,地域保健センター(Puskesmas, Trauma Center)、バリックパパン市の病院(Beriman Hospital)、バリックパパン市の保健ラボ(Labkesda)を訪問しました。県保健事務所の職員はこれまでEWARSについての正式なトレーニングの機会はなく、認可された修了証を得られるトレーニングの受講について関係者の期待がたかいこと、病院でのサーベイランス担当者はEWARSについての知識、経験はまだ少ないこと、Puskesmasレベルの職員は非正規雇用でああっても大学で学んだ若い者は関連知識があり、さらなる知識と経験の取得に積極的な姿勢であること、トレーニングを受けたいとの希望が聞かれました。
調査団のインドネシア滞在中に、現地へ同行した保健省の疾患予防総局のサーベイランス検疫局(SKK)、サーベイランスワーキングチームのメンバーと本邦研修の内容について協議しました。調査団は協議を踏まえて日本の受入先を検討、2023年の6月~7月の時期に日本での研修の実施をすることで内諾を取り付けて研修プログラムの概案を作成しました。、インドネシア国内ではプロジェクト対象州の東カリマンタン州の県市の保健局職員への認可トレーニングを5月に実施することが計画されました。Puskesmas レべルのトレーニングプログラムの開発については、より詳細な現状調査を日イのFETP人材の活用により実施する計画が提示され、その第一歩として県市のトレーニングプログラムの開発に協力したCDC, UGMはじめとした関係機関との情報交換、協議の必要性が検討されました。

東カリマンタン州保健事務所と打ち合わせ (2023年1月3日)

東カリマンタン州保健事務所と打ち合わせ (2023年1月3日)

サマリンダ市保健事務所と打ち合わせ(2023年1月4日)

サマリンダ市保健事務所と打ち合わせ(2023年1月4日)

地域保健センターでの打ち合わせ(トラウマ・センター)(2023年1月4日)

地域保健センターでの打ち合わせ(トラウマ・センター)(2023年1月4日)

ブリマン公立病院訪問し現状を視察するNIIDからの専門家(2023年1月5日)

ブリマン公立病院訪問し現状を視察するNIIDからの専門家(2023年1月5日)

バリックパパン市の保健ラボでの打ち合わせ(2023年1月5日)

バリックパパン市の保健ラボでの打ち合わせ(2023年1月5日)

ジャカルタの保健総合検査センターを訪問し現状を視察するNIIDからの専門家(BBTKLPP)(2023年1月6日)

ジャカルタの保健総合検査センターを訪問し現状を視察するNIIDからの専門家(BBTKLPP)(2023年1月6日)

インドネシア保健省サーベイランスワーキングチームと調査団の最終会議(2023年1月9日)

インドネシア保健省サーベイランスワーキングチームと調査団の最終会議(2023年1月9日)