講師養成研修を実施しました(2023年6月、8月)

妊産婦・新生児継続ケア改善プロジェクト(PACSSMN)は、対象地域の母子継続ケアの質とサービスの利用が向上することを目的として、 2019年7月に開始しました。開始後間もなく新型コロナウイルス感染症が拡大し、その影響を受けましたが、ベースライン調査結果をもとにカウンターパートら現地関係者との協議を経て、「妊産婦・新生児継続ケアモデル(通称PACSSMNモデル)」の構想を作り上げました。プロジェクトが目指す妊産婦・新生児継続ケアとは「女性のライフサイクルを通じて必要なサービスが継続的に担保されるための包括的なアプローチ」であり、同モデルは以下の要素から構成されます。

画像

PACSSMNモデル概念図

このモデルに基づき質の高いサービスが提供されるためには、各施設の助産師、看護師がモデルを正しく理解し適切な手技や姿勢を身に付ける必要があります(構成要素の②)。このため、各施設の責任者が講師として助産師、看護師に指導できるよう、講師養成研修(座学及び実技)を実施しました。
同研修は、産婦人科学会や小児科学会の協力を得て、プロジェクトにて供与した人体模型などの機材やコミュニケーションツールなどを使い実施され、対象地域であるアボボ西・東保健区の一次医療施設の助産師長、アボボ二次医療病院の助産師長等約40名が受講しました。座学も実技も参加型で活発な議論が展開され、受講者から「現場のニーズに沿っており、日常業務に必要な情報を得ることができて大変有意義な研修であった。」等の評価を得ました。
これらの受講者は本年8月から10月にかけて250名あまりの助産師・看護師を指導していくことになり、講師養成研修の成果が発揮されることが期待されます。
講師養成研修の様子は、現地のメディアVision 24にて放映されました(座学実技)。

画像

講師養成研修(座学)で活発な議論を繰り広げる参加者

画像

講師養成研修(実技)にてマネキンを使って正常分娩の説明する産婦人科学会医師

画像

マネキンの機能につきプロジェクトマネージャーに説明する清水専門家

画像

講師養成研修(実技)にてマネキンを使って新生児蘇生について説明する小児科学会医師と受講者