助産師・看護師研修を実施しました(2023年8月~10月)

妊産婦・新生児継続ケア改善プロジェクト(PACSSMN)の重要な活動のひとつである助産師・看護師研修が8月21日から10月20日にかけて5セッションに渡り実施され、プロジェクトの対象地域であるアボボ東およびアボボ西保健区の助産師と看護師282名が参加しました。

助産師・看護師研修は、プロジェクトのベースライン調査(2022年2~3月実施)によって特定された課題の理解と、その課題を解決すべく構築されたPACSSMNモデルの理解を通じて能力強化を図ることを目的としたものです。

研修プログラムは、座学とロールプレイ、解剖学的モデルに基づいた実践的なセッションで構成されており、産前健診、正常分娩、産後健診、新生児蘇生、カンガルーケア、母体と胎児の合併症管理、中絶後のケアなど、妊産婦新生児継続ケアにおいて重要なテーマについてスキルアップを図りました。同時に、妊婦に寄り添い、母子を尊重する人間的なケア(soins respectueux et humanisés)が安全で安心な妊娠・分娩・産後を過ごすために大切であることが伝えられました。これらが医療現場で実践されることにより、助産師や看護師と妊婦等とのコミュニケーションがよりよいものになり、妊婦にとって出産が幸せな体験となることが期待されます。

また、研修は、6月と8月に実施された講師養成研修で養成された対象地域の22の医療施設の助産師長はじめ、産婦人科学会(SOGOCI) や小児科学会(SIP) 、保健省関連部局(看護・助産ケア局、国家母子保健プログラム等)、助産師協会(ASFI) 、全国助産師組合 (SYNSFI) からの代表が講師を務めました。

研修での学びが、プロジェクト対象地域での妊婦死亡率や新生児死亡率の削減に貢献することが期待されます。プロジェクトでは研修の成果をフォローアップするためのスーパービジョンを計画中です。

この助産師・看護師研修の様子は、現地のメディアVision 24にて放映されました。

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講師の説明を熱心に聞く助産師たち

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解剖模型を使った正常分娩に関する実習

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助産実習にアドバイスする日本人専門家

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看護・助産ケア局長と日本人専門家による研修参加証明書の授与式