ラオス国産業発展のための工学人材強化プロジェクトのJCCが実施されました
2024年6月7日にラオス国産業発展のための工学人材強化プロジェクト(HUGETECH)の第6回合同調整会議(JCC)がビエンチャンで開催され、ラオス教育・スポーツ省(MoES)高等教育局長やラオス国立大学学長代理、同大学工学部(FEN)学部長・副学部長を始め、多くの教職員が参加しました。本プロジェクトでは、FENの3分野(電気・電子、機械、土木)において、必要な実験・実習、検証を伴う卒業研究、適切な機材活用・管理及び産学連携を取り入れた実践的な教育を行うことにより、対象分野の学部教育の質の向上を目指しています。
会議の冒頭には、共同議長である高等教育局長が開会挨拶を行いました。挨拶では、HUGETECHがラオスの高等教育と未来を形作る重要な役割を果たすことが強調されました。また、イノベーションの推進や持続的な経済発展には、STEM(科学、技術、工学、数学)分野の人材育成が不可欠であると述べられ、エンジニアや技術者の育成が急務であることが訴えられました。
その後、これまでのプロジェクト活動とそれらの成果について発表が行われました。成果として、HUGETECHは、これまでに4千万円相当の実験機材をFENに導入し、それを活用した授業のシラバスや学生実験指導書の改訂に取り組んでいます。また、東京工業大学(東工大)の教授と協力し、今までに60件以上の卒業研究を支援し、2023/2024年度からは教員と学生で構成する18チームの研究活動(学生による59の卒業研究を含む)への支援・助言を行っています。加えて、東工大の実践を基にした機材管理(棚や実験室の整理など)も進めており、目に見える改善が確認できるようになりました。また、産学連携の一環として、2024年5月にはJob Fairを開催し、1,000人以上が参加し、学生と企業が繋がる場を提供しました。
発表後は、NUOL学長代理が、産業発展における工学分野の人材育成の重要性ついて強調し、HUGETECHの成功と、将来の発展に向けたラオスと日本の良好な関係維持への願いを述べられました。その後は、FEN副学部長、教員、JICA長期専門家などが活発な議論を行いました。
最後に、共同議長であるJICAラオス事務所長が閉会挨拶を行いました。今後もプロジェクトが円滑かつ効果的に実施されるよう、関係者・機関との連携を密に行っていきます。
集合写真
高等教育局長(共同議長)から開会挨拶をいただきました。
活動と成果に係るプレゼンテーション
NUOL学長代理からコメントをいただきました。
活発なディスカッションが行われました。
ラオス事務所長(共同議長)は閉会挨拶を行いました。