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子どもたちの「わかった!」が響く教室へ 〜パプアニューギニアで挑戦する、新しい算数の学び〜

「パプアニューギニア国初等理数科教員養成校強化プロジェクト(通称、STEPMASプロジェクト)」では、初等学校(=日本の小学校にあたります)の先生を養成する初等教員養成校(以下、PTC)の理数科の学生向け教材と講師向け指導書を開発しています。プロジェクトの主な活動であるPTCにおける教材開発に加えて、2024年10月からは、初等学校での「算数アプリ」「算数ドリル」の学習効果の検証・比較のための新しい活動を開始しましたので、その様子をお届けします!

どちらがより効果的?アプリと紙ドリルの試験的導入

この活動では、複数の初等学校で3年生から5年生の児童を対象に、2つの学習方法を導入しました。1つ目は、「算数アプリ」を使った学習です。タブレットにダウンロードされたアプリを用いて、基礎的な計算問題にゲーム感覚で取り組むことができます。正解すると「ピンポーン!」という音が教室中に響き、子どもたちはまるでゲームに勝ったように嬉しそうな表情を見せてくれます(写真1枚目)。この即時のフィードバックが、学習意欲を大きく引き出しているようです。2つ目は、紙の算数ドリルを使った学習です。一人ひとりに1冊ずつドリルが配られ、自分のペースで取り組めるように工夫されています。中には、「このドリルは自分だけのもの!」という気持ちが芽生え、達成感を味わいながらページをめくる子どもたちもいます(写真2枚目)。どちらの教材も、一人ひとりが自分のレベルに合わせて、基礎からステップバイステップで学ぶことができるというのが特長です。

研修・モニタリング・改善の連携で広がるポジティブな変化

この活動では、教材を導入するだけでなく、教育省のカウンターパートによる教師研修や継続的なモニタリングを行っています。これまでに、以下のような活動が実施されました。

  • 小学校3〜5年生を対象にした算数の学力調査
  • 教員向けの算数アプリ・算数ドリルの導入研修、算数科教授法の研修の実施(写真3枚目)
  • アプリ使用中の不具合や改善点の発見・対応(写真4枚目)
  • 現場での活用状況の継続的なモニタリング(写真5枚目)

実際に学校現場からは、「子どもたちが算数の時間を楽しみにしている」「今まで指を数えていた子どもが暗算で計算できるようになってきた」というポジティブな声が届きだしています。なかには、「算数アプリを使いだしてから、欠席が減った!」といった想定外の相乗効果も聞こえており、プロジェクトチーム一同、モニタリングのたびに見られる新たな変化に日々ワクワクしながら、効果的な教材活用に向けて取り組んでいます。(写真6枚目)

パプアニューギニアの教育の明日を見すえて

今後もこの活動を継続し、それぞれの教材でどのような効果が見られるかを調査するとともに、教師の算数指導における変化にも注目しながら、子ども一人ひとりの学びの質を高めていきたいと考えています。算数アプリも紙ドリルも、それぞれに良さがあります。大切なのは、それらをどう活用し、子どもたちの「わかる楽しさ」につなげるか。そして、先生たち自身も学びを深めながら、新しい算数の学びに挑戦していける環境をつくることです。この活動を通じて、パプアニューギニアの子どもたちの算数の学びがさらに改善できるように、これからも現地の先生方や教育省の関係者と力を合わせて取り組んでいきます。

文責:アイ・シー・ネット株式会社 安川奈々恵

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教室中の「ピンポーン!」に思わず笑顔になる子どもたち

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自分のドリルを大切に使って学習するので、努力の跡がはっきり見えます

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先生たちもタブレットを使った算数の学習に興味深々!

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学校と連携して、ネットワークなどの不具合にも即座に対応します

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教育省のカウンターパートが先生に活用状況を聞き取りをして、モニタリングを行います

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算数アプリでの学習もすっかり慣れた先生と子どもたち