スーダンのきれいな街プロジェクト

スーダンでは、都市部の高い人口増加率に伴い、最大都市を有するハルツーム州では廃棄物発生量が増大しています。しかし、資機材や行政官の体制・経験の不足等から、収集・処理能力が低く、廃棄物の不法投棄や不適切な焼却による衛生環境の悪化や健康被害が懸念されています。このような状況の中、日本政府は廃棄物管理マスタープランの改訂や効率的な廃棄物収集の実施を支援するとともに、一次収集体制（家庭～中継基地）の改善を行いました。その結果、首都ハルツームにおいては、中央政府と清掃公社及び郡清掃管理部局間の明確な分担の下、廃棄物管理事業が実施されるようになりました。一方、地方州においては、紅海州及び北コルドファン州が州清掃公社を有し、廃棄物管理事業の体制は整っていますが、機材不足によって住居エリアを含む郊外の廃棄物収集は徹底されておらず、十分な廃棄物収集が行われているとは言えない状況です。また、ハルツーム州においても、日本の協力終了後の燃料高騰や財政悪化に起因し、収集率の低下等、廃棄物管理状況が悪化しています。
この協力では、ハルツーム州、北コルドファン州、紅海州において、対象地域の現状把握及び課題の特定、各州清掃公社の廃棄物管理能力の改善、収集したデータに基づく国家方針策定の準備を行うことにより、各州清掃公社のマネジメント能力を向上させ、各州の廃棄物管理サービスの改善に寄与します。