国立中央獣医学ラボラトリー(SCVL)に実技研修室を開設しました

SCVL内に診断技術研修を行う研修室が開設されました。主に、家畜感染症の診断や食品安全性の検査に係る実技研修を想定しています。SCVLは、本案件のカウンターパートであり、また県獣医局の検査ラボを管轄する中央機関であるため、県ラボに所属する獣医師や検査技師向けの研修が定期的に実施されることが可能になりました。今まで日常的に危険な病原体を扱う研究室に他所からの研修生を受け入れることはバイオセキュリティーの点で難しいケースが多く、研修の円滑な実施には困難が伴っていましたが、SCVL所長と協議の上、以前食堂だった部屋をモンゴル政府の予算でリフォームしてもらい(内装、電気・暖房・上下水施設等の改修)、血清診断や分子診断、食品検査等に必要な機材(中央実験台、洗浄滅菌設備、遠心機、顕微鏡等)と、10-15人程度の研修生が同時に実践研修を受ける使用品(実験用のガラス、プラスチック器具、試薬品等)をプロジェクト経費で購入し設置しました。

研修室の開所式が2023年10月16日に実施され、モンゴル側を代表して食料農牧業軽工業省(MOFALI)の事務次官Mr.Jambaltseren氏、総合獣医庁(GAVS)長官Ms.Narantsetseg氏、SCVL所長Ms.Gerelmaa氏、日本側を代表してJICAモンゴル事務所の田中所長が参加し、テープカットを行いました。

モンゴル側からは、本事業は畜産業を支える獣医・家畜衛生を担う獣医師の能力向上を推進するため、意義深いと強調し感謝を申し上げました。また、Ms.Gerelmaa所長からは、本案件の成果を上げるために、新研究室の継続的な活用と適切な環境整備を維持していくことを表明しました。

開所式でのテープカット

開所式でのテープカット

研修ラボラトリーの視察

研修ラボラトリーの視察

プロジェクト経費で設置された機材

プロジェクト経費で設置された機材