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プロジェクトニュース:第3回本邦研修の実施(2023年10月)

第3回研修の実施

10月11~25日までの約2週間ベトナム国建設省職員11名を迎え、第3回本邦研修を実施しました。

プログラム概要

本プロジェクトではこれまでに、建設省職員の積算能力改善を目標とし、公共建設事業におけるコストマネジメントの一環として、建設作業の手間を数値化した歩掛のパイロット実態調査、実態調査要領の作成などの活動を実施してきました。

第1回、第2回本邦研修の反省点を反映したプログラムに改善し、移動の効率化や、よりプロジェクト内容の理解が促進するように工夫しました。主なプログラム内容は下表のとおりです。

2023年10月11日(来日)~10月25日(離日)

日付 研修内容
10月12日 (木) オリエンテーション、研修概要の説明、研修目標の設定
国土技術政策総合研究所における日本の積算基準管理の概要(講義) 
10月13日 (金) 首都高速道路における歩掛実態調査(講義)
表敬/国土交通省の概要/歩掛実態調査の取り組み(講義)
10月14日 (土) 移動(東京→京都)
10月15日 (日) 日本文化体験(京都)
10月16日 (月) 平城宮跡歴史公園事業概要及び事業再評価(講義・視察)
10月17日 (火) 足羽川ダム事業概要及事業費等監理委員会の取組(講義・視察)
10月18日 (水) 近畿地方整備局における営繕工事の建設マネジメント(講義・視察)
移動(新大阪→東京)
10月19日 (木) 積算資料における機労材単価(講義)
日本建設情報総合センター(JACIC)における積算システム(講義)
10月20日 (金) 国土技術研究センター(JICE)における諸経費動向調査(間接費)(講義)
渋谷駅周辺再開発事業(講義・視察)
10月23日 (月) NEXCO中日本における建設事業マネジメント(講義)
10月24 日 (火) 研修取りまとめ
研修成果発表会

研修の様子

各講義・視察では質疑応答が行われ、活発な議論が交わされました。

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10/12(木) 日本の積算基準管理の概要(講義)

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10/16(火) 平城宮跡歴史公園事業(視察)

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10/18(水)営繕工事の建設マネジメント(講義)

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10/20(金) 渋谷駅周辺再開発事業(視察)

研修員の所感

➀研修に参加するにあたっての目標設定

  • 日本の歩掛実態調査、機労材単価調査、間接費調査など積算基準・手法について学ぶこと。
  • 日本における積算システム、入札情報システムなどの情報データベースシステム構築、マネジメントの方法を学ぶこと。
  • 公共インフラプロジェクトの建設投資額の策定、マネジメントに関する知識と方法を学ぶこと。
  • 上記事項を学ぶことで、国際慣行に沿ったロードマップを構築するための知識を得ること。

➁研修での学び

  • 日本の積算システムは、国土交通省と地方自治体の間で統一され、一貫性がある。
  • 日本における積算基準、単価、材料価格、労務費などの設定は、長期間をかけて形成されており、調査機関などを通じて定期的に更新され、透明性があり、責任も明確で、客観性、誠実さを備えている。
  • 日本の政策は人に焦点を当てており、常に労働安全を重視し、環境への影響に注意を払い、環境への影響を最小限に抑え、新技術の適用を奨励している。
    また、それらは、施工効率・品質確保、工期短縮、コストの適正化に貢献している。したがって、日本の土木工事では、間接費が41%と比較的高く設定されている。
  • 日本のインフラ整備投資における官民連携(PFI)モデルは、省エネ、コスト縮減、マネジメント力向上を背景に、公共交通やオフィスなど様々なプロジェクトに広く適用されている。

③研修からの学びを今後どのように活用したいか

  • ベトナムは(日本の中央と地方で統一された)一貫性のある積算システムから学び、各ユニット(研究機関、コンサルティング会社、建設業者)の協力を得て、歩掛や単価の不足や不完全なデータをカバーする必要がある。
  • ベトナムにおいて資材単価のデータベースを構築し、本庁が管理するデータベースシステムに掲載する研究・提案を行いたい。
  • 間接費や一般管理費の調査経験を積んで部局の研究に適用したい。