能力開発研修(フェーズ3)開始と「沿岸漁業資源管理研修」レポート

2023年度6月から、SDG14プロジェクトは、南太平洋大学(USP)と協賛で、フィジー水産省職員向けの能力向上研修(フェーズ3)を再スタートさせました。その中で、JICAはUSP出身の大学の先生とコンサルタント契約を締結し、太平洋島嶼国のSDG14達成に向けた研修開発プロジェクト「Development and Implementation of Training Courses for SDG14 Project in Fiji(Phase3)」を進めています。この研修では、1) 沿岸漁業資源管理、2) ティラピア養殖、4) ノコギリガザミ畜養および5) ポストハーベスト&水産加工の4科目の講義形式および実習形式の研修が開催されています。今回のプロジェクトニュースでは、1) 沿岸漁業資源管理についてレポートします。

この沿岸漁業資源管理研修研修は、本年6月12日から16日に開催され、延べ15人の水産省スタッフが参加しました。研修では主に、フィジー水産省経済計画・政策・統計課がSDG14プロジェクト下で実施している小規模プロジェクト「モトリキ島における沿岸水産資源の調査プロジェクト」のフォローアップと、その小規模プロジェクト運営に必要な知識を集積することを目的として開催されました。特に、6月13日から14日の2日間は、小規模プロジェクトサイトであるモトリキ島で実習を行い、その中で参加者は、1) シュノーケルによる漁業資源量調査、2) コミュニティの訪問による社会経済学的調査、3) クリールサーベイ(Creel Survey)、および4) 村の相談役(Turaga Ni Koro)を交えたコミュニティへのコンサルテーションを実施しました。また、モトリキ島での実習で得られたデータの分析を研修生同士のディスカッションを通した実習形式で行いました。また、この研修中にも、このモトリキ島の小規模プロジェクトの計画のブラッシュアップに割く時間を多く持ち、調査研究課の士気も上がり始めています。そのため、JICA専門家からも引きつづき調査研究課との連携を行い、定期的にモトリキ島を訪問することで、本島の沿岸漁業資源管理に貢献していきます。

コミュニティに対する社会経済学的調査の様子

コミュニティに対する社会経済学的調査の様子

コミュニティへのコンサルテーションの様子

コミュニティへのコンサルテーションの様子

調査の準備を行う参加者

調査の準備を行う参加者

モトリキ島の港

モトリキ島の港

漁業資源量調査を行う参加者

漁業資源量調査を行う参加者

スノーケルによる漁業資源量調査

スノーケルによる漁業資源量調査

データ分析の実習(USP)

データ分析の実習(USP)

集合写真(USP)

集合写真(USP)