南南協力研修レポート①「フィジー・バヌアツにおける水産プロジェクトの紹介」
2024年4月22日から26日まで、本プロジェクトにおける第4フェーズの活動として、バヌアツ共和国を対象とした第一回目の南南協力研修を実施しました。今回の研修は次回以降の南南協力研修で実施する研修内容のニーズ発掘を目的に、バヌアツ共和国から水産局職員4名をフィジーに招き、フィジーで実施中の小規模プロジェクトの紹介を行いました。
今回は南南協力研修の初日についてレポートします。
初日は、フィジーから水産省の事務次官代理を始め、沿岸資源管理部、研究部、養殖部、中央部事務所、西部および北部事務所(西部・北部は遠隔地のため、リモート参加)からそれぞれ参加しました。
まず、田村チーフアドバイザーからプロジェクトの全体概要と南南協力研修の趣旨を説明し、その後、各部署のフィジー水産省職員が、彼らが実施している小規模プロジェクト:(1) 水揚場のマッピングプロジェクト(沿岸資源管理部)、(2)海洋無脊椎データの収集プロジェクト(沿岸資源管理部)、(3) モトリキ島における水産資源調査プロジェクト(研究部)、(4) 効率的なティラピア養殖(養殖部)、(5) ノコギリガザミ畜養プロジェクト(中央部事務所)、(6) 漁業資源の持続的な利用を通じたラウトカ漁業協同組合の経済的利益・機会の最大化プロジェクト(西部事務所)、(7) キア島におけるIUU漁業取締(北部事務所)に関するプレゼンテーションを行い、これまでの取り組みや今後の予定をバヌアツの参加者と共有しました。
バヌアツの参加者からは、2006年から2023年まで実施していた「豊かな前浜プロジェクト」から、貝類(シャコガイ、タカセガイ、ヤコウガイ)のコミュニティベースによる資源管理手法、小中学生など若い世代への沿岸資源管理の啓蒙を目的に“Fisheries’ Cup”と題したサッカー大会を開催し、沿岸資源管理の紹介やミニ授業を行った取り組み、サプライチェーンに関する取り組みなどの紹介がありました。初日の最後に、バヌアツ参加者から、「フィジーの取り組みの中でも、ティラピア養殖における親魚育成と飼料作成、漁業協同組合の設立に関して特に関心があり、この研修を通して学んでいきたい」と前向きなコメントがありました。
バヌアツ水産局のプレゼンテーション
集合写真