技術研修を首都マプトと被災地ベイラ市で実施

本プロジェクトでは、「ハザードマップを踏まえた土地利用計画を含む復興計画および避難計画の策定」を重要な成果の一つとしています。複数ある協力機関のうち、CENOE(国家災害緊急対応センター)やGREPOC(サイクロン・イダイ復興事務所)から、ハザードマップ作成やその判読技術、計画策定に係る人材育成についてプロジェクトに協力の要請がありました。同機関では関連した分野の経験に乏しく、人材育成は急務であるため、ハザードマップを作成する際に必要な地形図作成、対象とすべきハザードの理解をまずは深めることを目的に、中央政府関係者やサイクロン被災地であり、プロジェクト支援対象地であるベイラ市の担当職員を対象に技術研修を開催しました。

講義による地形図作成や対象ハザードの理解

講義では、ハザードマップ作成に必須である地形図の作成、対象とすべきハザード(高潮と排水)の概論、土地利用計画・避難計画概論について実施しました。首都マプトではCENOE職員、ベイラ市ではベイラ市職員が参加しました。
首都マプトの参加者は、GIS・地形図作成、高潮災害やハザードマップ作成についてはほぼ初めての内容であったため質疑応答は多くはありませんでしたが、土地利用計画/避難計画概論については非常に関心が高く、特に土地利用計画・避難計画にGISを活用できないか考えているようでした。
一方、ベイラ市での参加者は、GIS・地形図作成、ハザード(高潮・排水)、土地利用計画/避難計画概論について積極的な質疑応答や参加者間での討論がなされる等、理解を深めていました。今後も地元の要請に応じて、随時、研修の機会を設けていく予定でいます。

ベイラ市職員を対象にした現地調査の実習

さらにベイラ市における研修では、現地での高潮痕跡調査実習を通して、現地観測の実施方法やそのデータ保存の重要性について、理解を深めました。

首都マプトでの技術研修の様子(「GIS/地形図作成概論」講義)

首都マプトでの技術研修の様子(「GIS/地形図作成概論」講義)

ベイラ市での技術研修の様子(「高潮災害/ハザード分析概論」講義)

ベイラ市での技術研修の様子(「高潮災害/ハザード分析概論」講義)

ベイラ市での現地調査実習の様子(高潮痕跡調査)

ベイラ市での現地調査実習の様子(高潮痕跡調査)

ベイラ市での現地調査実習の様子(高潮痕跡調査の説明)

ベイラ市での現地調査実習の様子(高潮痕跡調査の説明)