キノンドニ区詳細計画策定に係るステークホルダー会合の開催
2024年8月23日と9月3日の2日間、ダルエスサラーム市内のキノンドニ区おいて、詳細計画策定に係るステークホルダー会合が開催されました。
本プロジェクトでは、TODを効果的に推進していくために、キノンドニ区におけるコリドー型都市開発に向けた詳細計画策定のための計画案の作成を支援してきました。
今回のステークホルダー会合は、都市計画法(2007年)に基づく詳細計画策定の承認審査に必要な手続きのうち、初めの重要なステップと位置付けられています。目的は、1)キノンドニ区がモロッコ-ムウェンゲ間のバガモヨ道路沿いの詳細計画を策定するに至った経緯と計画の対象について説明すること、2)キノンドニ区における対象地域の現状を共有し議論すること、です。
会合にはキノンドニ区の下部行政機関であるワード(Ward)およびムター(Mtaa)の職員や再開発の利害関係者など、延べ108人が参加しました。DARTから現行のマスタープランやTOD戦略の説明がなされ、キノンドニ区から詳細計画の対象エリアや計画によって変更される事項、対象エリアの現状説明がされた後、議論を行いました。
参加者からは、再開発と共に公共インフラの需要増加が予測されることから供給・管理を強化すべきである、BRT駅の歩道橋は歩行者動線が長いため、歩行者優先の設計とすべきである、BRTの運行改善やフィーダー交通を充実させるべきである、パークアンドライドを促進するために公共駐車スペースを確保するべきである、といった改善提案がありました。一方、バガモヨ通り沿いの高度利用を促進することにより、交通渋滞や住宅エリアが阻害されることの懸念や自然環境の保護、文化遺産の保存との調和を図るべきであるという意見もありました。
今後の活動として、詳細計画の策定には、政府機関と利害関係者の継続的な関与と協力が必要であることや開発ビジョンの情報発信をして、市民の理解を得ることの必要性についても言及がありました。
今後本プロジェクトでは、ステークホルダー会合の結果を踏まえ、計画案の検討を引き続き行い、計画策定に向けた手続きを進めます。
会合の様子
会合の様子