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全国規模で年度末「教員間振り返り」を実施

2024年11月、エルサルバドル教育省は全国の教員を対象に、各県の複数の会場で「教員間振り返り」を行いました。今年はこの活動を全国レベルで年3回実施(1月、6月、11月)し、今回が年度最後の3回目です。教員各自がこの活動において自分の持っている知見を他の教員と共有しつつ、他の教員との比較の中で自身の日ごろの教育活動を相対的に評価し振り返ることをねらったプログラムを組んでいます。今回の教員間振り返りのプログラムは大きく3つのセッションで構成しています。

1つ目は授業進度についてのセッションです。年間を通して、教科書のどこのページまで進んだかを専用のサイトに入力すると、全国の教員の進度状況分布を示すヒストグラムに全国平均、目標ページ数、自分の進度が表示され、自分の比較可能になります。それをもとに、教科書の内容をすべてカバーするための工夫について参加者間で話し合います。

このセッションを実施するのは2023年11月、2024年6月に続いて今回で3回目です。前回までは、入力するまでの時間がかかり、また全国で一斉に入力するのでサーバーの処理能力を超えるという問題が生じましたが、今回は参加者が作業に慣れてきたこと、そして使用負荷の軽いアプリを利用したことで、大きな問題もなく実施できました。各自の端末に表示された結果をもとに、進度が思ったように進まない悩みや、その対策についてそれぞれの考えを参加者間で共有し、来年度に生かす工夫を話し合う様子が確認されました。

2つ目のセッションは学期末テストの結果分析です。担当学年のテスト結果を持ち寄り、生徒が困難をかかえている学習内容を特定し、それに対してどのような工夫をすることができるかをディスカッションします。また、学期ごとの結果推移を見て、到達度の低い生徒の割合を減らす取り組みについてアイディアを共有し合います。

このセッションでは実際の問題を見ながら指導の工夫を話し合うグループはあったものの、大半の参加者は結果を持って来ておらず、事前のアナウンスの徹底やプログラムの見直しの必要性が確認されました。

最後は全国学力診断テストの結果シートの読み取りです。プロジェクトの技術提案に基づいた新フォーマットの各項目が何を意味するのか、それらをどのように読み取るべきかについて、設定された質問に対する回答をグループ内で話し合う形で理解を深めます。教育省評価局の技官も講師となり、ファシリテーター教員への研修を行いました。

新フォーマットでは、PISA(OECDによる生徒の学習到達度国際調査)やTIMSS(国際数学・理科教育動向調査)、ERCE(中南米各国を対象とした学力調査)などの国際テストのように、500点を基準とする標準スコアを導入しています。学校の平均点や正答率には親しみがある教員たちですが、そのような評価方法だと、問題の難易度が結果に大きく影響します。標準化スコアや得点分布におけるその学校の位置のような相対評価の場合、母集団の属性には大きく影響されますが、例えば結果の高低を問題の難易度のせいにはできないので、自分の生徒の結果を客観的に評価できることになります。今回の「教員間振り返り」ではサンプルを用いて練習しただけですが、来年1月の年間計画策定研修では、それぞれの学校に届いた結果を持ち寄って、各参加者の生徒の状況を分析する活動を予定しています。

このように実施回数を積み重ねていく中で、技術的な問題や参加者の様子を観察し、それらの結果を元に、次の回ではより充実し効果的な「教員間振り返り」が行えるよう、改善のサイクルを繰り返しています。

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全国の教員の進度状況分布を示すヒストグラムの例。自分の進度(赤い点線)、全国平均(青い点線)、年間指導計画上の理想の進度(緑)が示される。

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授業進度のセッションにて、教科書を見せながら自身の工夫について説明する参加者。

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学期末テストの結果をもとに話し合うファシリテーター教員たち。立って観察しているのはカウンターパートのウェンディ・ロドリゲス技官。

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全国学力診断テストの新フォーマットの読み方を説明するアレックス・ソラ技官