第6回合同調整委員会(JCC)を開催しました

ベオグラード市公共交通改善プロジェクト(以下、プロジェクト)は2023年12月7日、ベオグラード市において第6回(最終)JCCを開催した。会議では、これまでに実施した全活動の振り返りが行われ、プロジェクト終了後の方針について確認されました。

JCCでは、ベオグラードの公共交通当局である公共交通部(以下、SfPT)、ベオグラード最大の公共交通運行事業者であるGSPベオグラード、ベオグラード大学運輸・交通工学部(以下、FTTE)、JICA本部、JICAバルカン事務所、JICA専門家チーム(以下、JET)の代表が出席しました。会議では、SfPTを含む複数の関係機関のメンバーで構成される3つのワーキンググループのリーダー及びJETメンバーから、プロジェクト実施完了報告書及び技術移転のための文書に関する発表及び内容の相互確認が行われました。

プロジェクトを通じた主な技術移転事項として、以下の3点が挙げられました。

SfPTの公共交通戦略及び計画策定能力の向上
JETが提案した科学的根拠に基づいた計画論を採用していくことを通じて、SfPTの自立した発展に向けた改善を図れるようになることを確認しました。併せて、同改善を実施していくためにも、SfPTは、今後もFTTEと継続的に協力して、プロジェクトの中で開発された交通データベースと交通需要予測モデルを効果的に運用していくことの重要性が強調されました。

SfPTの運行事業者のモニタリング能力の向上
運行事業者のサービス改善と持続可能な運行を目指して、SfPTと運行事業者との間で、次回の契約更新時のために、JETが提案した運行事業者との契約条件について、SfPTでの議論を継続することを確認しました。

SfPTの運賃収受確保のための計画立案能力の向上
日本やヨーロッパ諸国における公共交通事業の取り組み事例の学習やベオグラードの利用者特性の把握を通じて、ベオグラードにおける運賃収受改善の複数のアイデアを得ました。また、ベオグラードにおける様々な交通教育活動や広報活動を実施することにより、ベオグラードの幅広い層に対して、SfPTの取組姿勢を示しました。今後、SfPTはこれらのアイデアを市民に分かりやすい形で、具体的な取り組みへと活かしていくことを確認しました。

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JCC会議における協議の様子1

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JCC会議における協議の様子2

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JCC会議後の集合写真