第1回合同調整委員会(JCC)開催

2022年8月29日、プロジェクトの第1回合同調整委員会(JCC:Joint Coordinating Committee)がバンコクにて開催されました。JCCとは、日本側と相手国側の関係者から構成される委員会で、プロジェクトの進捗状況や実施上の問題点を協議し解決策を図る、原則年1回開催される重要な会議です。タイ側カウンターパートのDepartment of Highway(略称DOH, 運輸省道路局)、カセサート大学に加えてチュラロンコン大学を正式メンバーとして追加するために、プロジェクト実施に係るRecord of Discussion(政府間技術協力プロジェクト合意文書)の改定が必要ですが、今回のJCCはその正式承認も含んだ会議となりました。
タイ側からの出席者はDOH、カセサート大学、チュラロンコン大学から計26名が参加し、在タイ日本大使館から担当書記官、JICAタイ事務所からは川辺次長を含む3名、プロジェクトの日本側参画組織として、早稲田大学、北海道大学、関西大学、日本大学、日鉄ケミカル&マテリアル、鹿島道路、共和電業から計18名、全体として50名が参加しました。
開会の挨拶に続き、プロジェクト・ダイレクターであるカセサート大学のDr. Wanchaiから、タイに於ける道路状況の説明として、総延長50,000kmの道路があり、DOH管轄下だけで17,000以上の道路橋が存在するため、当プロジェクトが目的とする最新の技術を導入したインフラ・メンテナンス方法による点検・診断・対策が極めて重要である事を述べました。
次に、チュラロンコン大学のDr. Tawatchaiは、チュラロンコン大の正式参加による当プロジェクトへの寄与について説明しました。
続いて、日本側研究代表者の早稲田大学 佐藤教授は、道路と道路橋に関する信頼性向上という当プロジェクト目的について言及し、そのために道路と道路橋に関する安全性と信頼性の向上、及び従事する関係者の能力向上が必須であり、それ故、システム、技術、教育という3つのキーワードで示される点が重要であると強調し、それぞれについて具体的にどの様な対応が必要か説明しました。
最後に、閉会の挨拶としてJICAタイ事務所の川辺次長から、当プロジェクトが担うタイのインフラ整備への貢献について大いに期待する旨発言があり、無事JCC会議を終了する事ができました。

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