日本側研究者のインドネシア出張(インドネシア大学、農業省、ゴム研究所、南スマトラ州農園局訪問)

2023年10月29日から11月3日にかけて、日本側研究代表者の理化学研究所 環境資源科学研究センター グループディレクター松井南博士がインドネシアに出張しました。

10月30日には、インドネシア大学(UI)を訪問し、プロジェクト研究活動の進捗及び課題について現地研究者と協議を行った後、大学敷地内の温室設営状況の確認を行いました。

翌日は、ジャカルタ市内の農業省を訪問し、プロジェクト研究に用いる殺菌剤の日本からの輸入許可手続きを確認し、併せて、11月後半の中間評価で予定している農業省での会議への参加者について協議しました。
11月1日からは南スマトラ州パレンバンに移動し、プロジェクトメインサイトであるインドネシアゴム研究所(IRRI)センバワ研究所を訪問し、本研究所内で設営中の温室の最終検査を行いました。また、大規模な殺菌剤散布試験を実施するために調達した大型噴霧器の試運転を行いました。

また、南スマトラ州農園局(Disbun)及びゴム協会(GAPKINDO)パレンバン支部を訪問し、同州でのゴム生産状況及びゴム生産農家に対する官民からの支援、ゴムノキ葉枯れ病の感染状況やその影響等について聞き取りを行いました。市場でのゴム販売価格が低下する中で、ゴム葉枯れ病による生産量の低下といった影響が広がっており、政府からの十分な支援も期待できないことから、パームやしに転作を検討するゴム農家も増加しており、厳しい環境に置かれているゴム生産者の現状が理解できました。

また、9月に引き続き、日本企業が出資する関連ゴム加工企業PT. Aneka Bumi Peratama(ABP社)を訪問し、同社の協力企業が運営するゴム農園での殺菌剤散布実験や各ゴム農家に対する葉枯れ病感染状況調査の実施の可能性について協議を行いました。

UIに設営中の温室

UIに設営中の温室

殺菌剤散布実験用に調達した大型噴霧器

殺菌剤散布実験用に調達した大型噴霧器

南スマトラ州農園局での聞き取り

南スマトラ州農園局での聞き取り

ゴム協会(GAPKINDO)パレンバン支部

ゴム協会(GAPKINDO)パレンバン支部