JST中間評価団のインドネシア現地訪問調査

2023年11月27日から12月1日にかけて、JSTによるプロジェクト(研究課題)の中間評価団*として増田美砂研究主幹と発正浩主任専門員の2名がインドネシアを訪問しました。中間評価では、地球規模課題解決に資する国際共同研究の成果、科学技術水準の向上、科学技術政策および社会への貢献などの観点から日本国内および相手国を含めた国際共同研究全体の進捗を評価し、これを基に適切な資源配分、プロジェクトの計画や成果目標等の見直し、運営体制の改善を行いました。評価の一環として現場にてプロジェクト活動の進捗及び現状、現地側カウンターパートの体制等について確認を行いました。

11月27日は、プロジェクトメインサイトであるインドネシアゴム研究所(IRRI)センバワ研究所を訪問し、プロジェクト研究者から活動進捗の聞き取りを行うとともに、完成した温室や大型噴霧器をはじめとした調達機材を確認しました。翌28日には、南スマトラ州農園局(Disbun)及びゴム協会(GAPKINDO)代表を招待し、同地における葉枯れ病の感染状況やその影響等について聞き取りを行った後、2か所のゴム農家を訪問し、生産農家との意見交換を行いました。農家からは、ゴムノキ葉枯れ病の病状が依然として広範囲に広がっており、この病気を克服するための殺菌剤等の開発を早急に進めてほしいと要望が出されました。

11月29日は、日本企業が出資する関連ゴム加工企業PT. Aneka Bumi Peratama(ABP社)で、同社が支援するゴム農家での殺菌剤散布試験について協議したのち、ジャカルタへ移動しました。

11月30日は、インドネシア大学(UI)にて、プロジェクト研究者から活動報告を受け、完成した温室、ハイパースペクトラルカメラ及び搭載用ドローン等の調達機材を確認しました。

最終日となる12月1日には、農業省を訪問し、インドネシア全体での葉枯れ病に関する現状認識について報告を受け、中央政府としての葉枯れ病対策やゴム農家への支援の可能性について協議しました。

今回の現地訪問調査で収集された情報を基に、後日日本で中間評価会が実施されます。

*JSTによるプロジェクト(研究課題)評価の概要については、以下のURLをご参照ください。

ゴム生産農家との意見交換

ゴム生産農家との意見交換

大型噴霧器による散布デモンストレーション

大型噴霧器による散布デモンストレーション

IRRIでのプロジェクト活動進捗報告

IRRIでのプロジェクト活動進捗報告

インドネシア農業省訪問

インドネシア農業省訪問