公共水栓と給水車給水拠点の点検
無償資金協力「ジュバ市水供給改善計画」によって建設された浄水場は、ジュバ市内の120か所の公共水栓と8か所の給水車給水拠点へ水を供給しています。水の供給が始まってから公共水栓には、20リットルのポリタンクを両手に抱えた住民が訪れます。水の需要が高まる朝と夕方には、水汲みの行列ができることもあり、住民が集う場にもなっています。
施設を管理する南スーダン都市水道公社では、公共水栓が地域に根ざしたものとなるよう、公共水栓と給水拠点の運営を民間の会社へ委託しています。対象となる地域を5つの地区に分け、地区ごとに入札を行い委託する会社を決めました。それぞれの会社は、公共水栓や給水拠点の周辺住民をオペレーターとして雇用し、サービスを提供しています。快適に水汲みができるように毎日掃除を欠かさないオペレーターや、蛇口からポリタンクに水を補給する際に水が無駄にならないようにホースやペットボトルで作った漏斗を設置している公共水栓も見られます。一方で、施設の周辺にゴミが散乱し、蛇口が壊れ、ポリタンクから水が溢れている場面に遭遇することもあります。
そういった問題を改善させるため、水道公社の職員はローテーションを組んで公共水栓と給水拠点の点検を毎日実施しています。点検では供給される水量・水圧・水質、施設の清潔さ、破損の有無等の確認に加え、オペレーターの接客が丁寧か、記録をきちんと付けているか、といったオペレーターの施設管理についてもチェックしています。
本プロジェクトでは、点検時に確認された問題や住民から寄せられた苦情に対し、水道公社の職員が改善を図り、委託会社やオペレーターを指導できるようサポートを行っています。
これからも適正な運営を行い、住民の信頼を得ることで、持続可能な施設運転を行っていきたいと思います。
公共水栓で設備の点検
給水車給水拠点での定期点検
ペットボトル漏斗
委託会社と問題の共有会