第2回学術会議開催のためのコンサルテーション会議 (2023年4 月3-6日)
~2年に1度のビッグイベントをホストするインドネシアへの視察を兼ねて~

去る4月3 - 6日の日程で、ARCHプロジェクトのアウトプットに掲げられているKnowledge Managementを達成するための指標活動である様々な活動についてインドネシア保健省、ガジャマダ大学などの関係者との協議を行うため、ARCHプロジェクトが2名のタイタスクフォースと共にインドネシア・ジョクジャカルタへの視察を兼ね訪問しました。特に、インドネシアはARCHプロジェクトが開発して来た活動の中でも大規模な地域活動となる災害保健医療に係るASEAN学術会議をホストすることが決まっているため、コンセプトの確認、準備スケジュールなど詳細な開催計画を協議しました。

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【主な協議内容】

  • ASEAN Academic Network on Disaster Health Management (AANDHM) とASEAN Institute for Disaster Health Management (AIDHM)との組織関係について
  • 第2回ASEAN Academic Conference on Disaster Health Management(AAC on DHM)開催計画
  • AANDHM活動におけるWADEMとの協働について
  • ASEAN Journal of Disaster Health Management (AJDHM)と共同研究について
  • AAC on DHM開催のためのホテル視察

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第2回AAC on DHM開催は、第1回目は2021年にパンデミック感染症下でのオンライン開催であったため、初の会場開催となります。インドネシアは昨年(2022年)9月に提出した学術会議開催に対する関心表明が正式にASEANに承認され、当国保健省はガジャマダ大学を主催機関に指名しました。ガジャマダ大学はインドネシアの古都ジョグジャカルタにある国内にある大きな国立大学の一つです。ジョグジャカルタが「学生の街」と言われるゆえんも、全国からガジャマダ大学に通う生徒が住んでいるからで、物価が安く、治安が比較的良いとも言われています。また、ボルブドール寺院やプランバナン寺院と言った世界遺産を有し、インドネシアでも唯一地域王室制度が存在している州です。感染症蔓延終息後に開通した新しい国際空港が都市部より離れているため、ロジスティック調整面での工夫が必要である事を除けば、初の対面式学術会議の主催場所としては最適であると思われました。

会場予定となるMelia Hotel(上・右)

会場予定となるMelia Hotel(上・右)

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プランバナン寺院

プランバナン寺院

今回の訪問では、現在準備が進められているASEAN Institute for Disaster Health Management (AIDHM)への視察もあり、ガジャマダ大学内に設置された事務局を訪問しました。このAIDHM事務局はガジャマダ大学の医学部(公衆衛生学、看護学、栄養学との一体学部)に設置され、災害保健医療に関する研究部署があります。災害多発国であるインドネシアは災害関連の研究が活発で、独自の学術推進体系を有します。この部署に属する人材は実際の被災地活動を含め、災害対応や準備での行政に対する講義や政策提言などを行い、インドネシア各地の地域行政との連携を取りながら活動を行っています。

ガジャマダ大学医学部内に設置されたAIDHM事務局

ガジャマダ大学医学部内に設置されたAIDHM事務局

Rsearch&Development and Information sharing department訪問

Rsearch&Development and Information sharing department訪問

2日間に渡る会議と会場視察などでは、インドネシア主催関係者とプロジェクトとの親睦も深まり、お互いの意思疎通と連携を図りながら大規模イベントを成功させたいという思いで今回の訪問を終えました。